25.どうしたら絵が上手くなるの?その2
前々回絵の上達方法についてお話ししましたが、まだ書ききれていないことがありましたので、その続きのお話をしようと思います。
前回のお話は以下よりどうぞ!
前回は描き始めたばかりの人、まだ年数がそれほど経っていない人に向けた内容でした。
今日はある程度描き続けて限界を感じ始めてきた人に刺さる内容かなと思います。
SNSやイラスト投稿サイトを見ていると、絵が上手い人って死ぬほどいるなあって最近感じます。何をもって上手いと思うかは人それぞれですが、ある程度仕事の実績があってフォロワー数もいる人って本当にめちゃくちゃ多い。正直自分もよくこの中でなんとか、もがきながらもやってるなって思ってしまいます。それくらい絵を描く人は世の中多いんですよ。
(※追記
この記事を書いた後こんな興味深い記事を見つけましたのでシェアします。
https://wired.jp/branded/2016/04/05/kohei-nishino-interview/
これは2016年の記事ですので、現在は多少変動があるかもしれませんが、
イラストレーターとして、特にフリーランスでやっていくのは相当大変だということは確実に言えますね…)
絵仕事ってもちろん発注側も沢山いるけど、受注側の方がもっと多いですね。感覚的に。考えてみれば当たり前なのかもしれないけど、発注できる側ってお金を払ってでもこの絵が必要って思える人、企業なわけです。
それって絵を描く人口に比べたら多いとは言えないなと。
もちろん営業をしていれば多くの企業と出会うし、仕事を通しても出会うからその時はまだまだ沢山の企業があるなあって思えます。
でもそこから離れてSNSを覗いてみると、わあこりゃ多すぎるって絶望します。笑
何故ならイラストアカウントってちょっと調べただけでもすぐ出てくるし、そのアカウント繋がりで他のアカウントも出てくる。
テイストで分けても同じようなテイストの人も沢山いるんですよ。
正直この絵見たことあるなあって思ったら、でもそれは別の人が描いた絵だったなんてこともあったりするものです。
そしてそれが日本だけでなく、海外にも目を向ければ数えきれないほどの絵描きがいるわけです。趣味ではなく、イラストレーターとして仕事を請け負っている人に絞ってもそれでも多い。
そんな界隈で「もっと注目されたい」「もっと良い賞をたくさん取りたい」「一番になりたい」と思うこと自体は間違いではないですし、それが技術向上のモチベーションになることもあると思います。
ただその目標に固執し続けると心が疲れ果てます。
そんな終わりの見えない、果てしない絵描き人口の中で、一番上手くなるとか、一番注目される、なんて不可能だと思った方が楽になれます。
そもそも何をもって一番と言えるかは分かりませんが、これだけ個性がひしめき合っている界隈で一番を取ろうとすること自体が難しい、というかほぼ無理だと私は思うのです。
前回のお話にもつながりますが、
人によって何が良い、素敵と感じるか(価値観)は全く異なるからです。
例えばあなたがあるコンペで優勝したとします。
でも別のコンペでは優勝できなかった。
それは結構あることだし、むしろ普通のこととも言えると思います。
何故ならコンペごとに審査員は全く違うし、たまたまある審査員はそれが素敵だと思ったから優勝できて、別のコンペではたまたまある審査員には響かなかったから優勝できなかった、それだけのことなんですよね。
(もちろんとっても悔しい気持ちにはなる、のもよくよく分かりますが!)
と、ここまでつらつらと話してきましたが、問題はこういう状況でどんなモチベーションで描いたら良いかということです。
ある程度絵の勉強もして上達したと感じても、周りと比べて落ち込むこともあると思います。絵描きあるあるだと思いますが…。
でもある程度勉強して技術を身につけて、周りから認められたり、仕事を請け負うようになったら、他者と比べてそれ以上のことを無理に望まないことも大事だなと思うのです。
この人よりバズりたいとか、この人よりフォロワー数伸ばしたいとか人と比べたらはっきり言って終わりがありませんし、自分がただただ苦しいだけです。(もちろんそれを上手くモチベーションに変えて伸ばすということもできるのですが、気持ちのバランスが本当に大事になってきます)
大事なのは自分らしい絵を描き続けること、それも変に背伸びするとかじゃなくて、ありのままの自分らしい絵
だと私は最近よく感じます。
その個性に気づいた人たちがあなたを応援してくれるし、大きな力になります。そういう人たちを大事にしながら描いていく、それが死ぬほど多い絵描き界隈の中で生き延びるポイントなのかなと思います。
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