だから私はショートヘアになれない
この先ないのではないかと思うほどに恋い焦がれた恋愛をした2016年、春。
彼のことは高校生の頃から大好きで、やっとのことで告白をしたけれど、やんわりとフラれてから2年が経っていたが、それでも仲のいい先輩・後輩の関係を続けていた。
私はちょうど就活の真っ只中で、リクルートスーツを身にまとっていた。面接の帰りに新宿で彼と落ち合い、お酒を一緒に飲んで、彼の手に引かれながら歌舞伎町の夜に沈んでいった。ずっと大好きで憧れていた彼と一線を越えられたことが、ただただ嬉しかった。
この