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整形は、可愛くなれる魔法なんかじゃない。

お久しぶりです。七海です。

noteのプロフィール画像を更新し、
顔面を晒すようになったので、
いい機会だし整形について語ります。

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現在、醜形恐怖症に悩まされている私だが、

私は、自分の顔が生まれたときから嫌いだったわけではなかった。

海外での生活が長かったため、周りからは「アジア人」として顔について評価されることはあっても、
「個人」の顔を評価されることは、あまりなかった。

12歳のとき、日本に帰国してから、
私の思考は少しずつ変化していった。

もしかしたら、自分は醜いのでは…?

そう感じるようになったのは、
高校生になってからのことだった。
表では私と仲良くしていたクラスメイトが、

「調子のってんだよな、ブスのくせに」

と私について陰口を叩いていたのを聞いた。

この言葉を聞いた日から、「あ、私はブスなんだ」と思うようになった。

私の生まれた顔は、腫れぼったい一重に団子鼻と、何一つ誇れる場所のない顔だった。
頑固な腫れぼったい一重を隠すため、アイプチと絆創膏を切り貼りして二重にし、つけまつげを3枚重ねにして重い瞼を持ち上げた。

当時のプリクラを見返すと、
「え、ナニコレ舞台化粧?」
と笑ってしまうような厚化粧だったが、

当時の私はそんなこと以上に、
コンプレックスを隠すので必死だった。

でも、どんなに顔に化粧を塗ったくっても、
自分が自分につけた"ブス"のレッテルは剥がれることはなかった。

高校3年生のとき、私は初めての美容整形をした。

カウンセリングに訪れた際に、
「厚いまぶただね~」と笑ったあの医者の顔が今でも忘れられない。

もう早くこの瞼とお別れしたい。

そう思って限界まで広げた二重幅で、
脂肪まで取り除く全切開方法を選択した。

どんなダウンタイムも、どんな痛みも、
可愛くなれるための魔法だったら、
容易に耐えることができた。


でもね、整形は魔法でもなんでもなかった。


晴れて二重になった私は、
ただ「二重になった私」だった。

絶世の美女になれたわけでも、
なんでもなかった。


悪夢はもう少しだけ続いた。


就活を終え、希望の会社のOLになれた私は、
期待に胸を膨らませながら、入社式を迎えた。

あんまり好きではなかった同期会や懇親会にも、
勇気を振り絞ってできるだけ出席した。


ある日の同期会のこと。

その日は女子が私ともう一人。
男子は3人の、5人で飲んでいた。

もう一人の女子Aちゃんは、
テレビの出演経験もあるような、
モデル級の可愛い女の子だった。

みんな、酔いも回ってきたころのことだった。ある男子が私にこう吐き捨てた。

「Aちゃんはこんなにかわいいのに、お前は本当ブスだよな!」

一瞬、私の中で時が止まった。
周りは、つられて笑っていた。
あの日のあの場所での空気が、今でも忘れることができない。

少しだけ、私も頑張って笑っていたけど、
耐えられなくなって大粒の涙をその場で流した。

25万円。


私がこの顔にかけた金額だった。

ブスな自分を変えるために可愛ければかけなくてもいい金額を投入し、
なぜ今も罵倒されなくてはいけないの。

私が一体、何をしたっていうの。

どんなに考えても、答えは出なくて、
かわいく生まれた天然美人を見ては恨むことしかできなかった。

その日から、
会社に勤めながらもできる美容整形を繰り返した。

涙袋へのヒアルロン酸注入、
鼻の脂肪溶解注射。

それでもやっぱり、かわいい自分にはなれず、むしゃくしゃする心を救ってあげることはできなかった。

そうこうしている今も、
私は自分の顔を好きになってあげることができない。
長期休みを見つけては整形費用を見積もっているし、
鏡にうつる自分の顔を見て、
号泣しだすくらいには情緒不安定だ。

でもね、本当にたまに。


撮れた奇跡の自撮りの評判が良かった日。

好きだったあの人から、
「かわいいよ」の言葉が聞けた日。

ちょっとだけ、
この顔で生きてていいのかな、
って思えるのです。

これからも顔は改造するし、
自分の顔をぶん殴る日々は続くと思うけど、

ほんの少しだけ、
自分のこと許してあげれる日が増えるといいなって思います。


2023/5/29 追記
現時点での整形費用は100万円を突破しました。
有言実行ってやつですね。
今年はあと50万くらいで抑えたいと思ってます。


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