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こどもと詩

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こどもを育てる中で、詩を実感・発見したことをつづっています。
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記事一覧

お兄ちゃんになったきみと「虹」

おひさしぶりです、お元気でしょうか。 詩のソムリエが子育てをしながら味わい直す、詩のはな…

瓜食めば、イヤイヤ期の息子を思う。〜万葉集からつづく親心〜

こんにちは、詩のソムリエです。 新緑がいきいきと輝く季節。3歳くらいまでの嬰児を「みどりご…

新見南吉の「どこもがひかるんだ」ーこどもの目を通して見る世界。

こんにちは、詩のソムリエです。 子育てのなかで考えた、詩のことをちょこっと話す「こどもと…

淋しいという字/寺山修司「Diamond ダイヤモンド」(こどもと詩⑤)

"淋しいという字をじっと見ていると  二本の木が  なぜ涙ぐんでいるのか  よくわかる  ほ…

来たぞ、イヤイヤ期。ー谷川俊太郎「いや」を読み、いのちを見つめるー

こんにちは、詩のソムリエです。すっかり寒くなりましたね。 子育てのなかで考えた、詩のはな…

スープを飲む子どもの姿に見るもの 山村暮鳥「單純な朝餐」を読む

こんにちは、詩のソムリエです。 子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと話す「こども…

このうえなくシンプルな、親の願い。室生犀星の「わが子のうた」に込められたもの

こんにちは、詩のソムリエです。 子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと話す「こどもと詩」シリーズ。どんな時代もかわらない、親から子への思いのこもった詩を紹介します。 もらい泣きの朝 朝ドラ『らんまん』を観るのが、最近の楽しみだ。ただ、ここ数週間は、主人公の槇野万太郎(モデル:牧野富太郎)に次々と試練が襲いかかっている。その一つに長女・園子の死があった。1歳にも満たないおさなごの命を奪ったのは麻疹だった。おなじ年頃の子どもをもつ親としては観るのがつらく、息子を抱き寄せて

「がらんどうの空」と息子の恋もよう

こんにちは、詩のソムリエです。 子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと話す「こども…

わが子はどこから来て、誰に似ている?「薔薇ノ木二薔薇ノ花咲ク」

詩のソムリエが子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと。 科学が発達した現在、だいた…

「サヨナラダケガ人生ダ」? 1歳の息子、バイバイを覚える

詩のソムリエが子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと。1歳になり、息子は「はーい」…

赤ちゃんのおしっこも、詩になる。千家元麿の詩から見える愛のかたち

詩のソムリエが子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと。赤ちゃんのお世話のひとつ、「…

ドキドキの赤ちゃん連れ乗車。まど・みちおの「おみやげ」を携えて行こう。

詩のソムリエが子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと。赤ちゃんとはじめて電車に乗る…

泣き声は近所迷惑?山村暮鳥の詩を読んでみよう(こどもと詩⑨)

詩のソムリエが子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと。親になるとかならず直面する、…

思わず涙ぐんだ、「人生が1時間だとしたら」(こどもと詩⑧)

詩のソムリエが子育てのなかで考えた、詩のはなしをちょこっと。今日は、息子の人生を思ってほろりとした詩を紹介します。 窓辺にうつる思い出たち 0歳5ヶ月の息子は、電車に揺られ、わたしの胸ですうすう眠っている。揺れが心地いいのだろう。わたしも親になったからこうして目をあけているが、車や電車でよく眠ってしまう質だ。車窓からの光が、赤子のふわふわの毛で遊んでいる。今日もいい天気。 子を起こさないように、かばんからそっと本を取り出した。 斎藤倫さんの『ぼくがゆびをぱちんとならして、