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『恋するマネキン』

五番街
道を隔てた高級ブティックの
よく磨き上げられた
ガラスの先に見えるのは
僕のお気に入りのあの娘
スタイル抜群で
いつでも最新のファッションに
身を包んでいる
この街を
いや
世界を牽引している
街ゆく女の子達は
その足を止め
一時
羨望の眼差しで彼女を見つめてる
時に男だって
道の真ん中に
立ち止まり
恥じらいもなく
彼女のつま先から頭のてっぺんまで
見つめてる
ところが
彼女は人の目線なんて
ぜんぜん気にしてない
顔色一つ変えずに
朝から晩まで
じっと仕事に集中している
僕はそんな彼女が好きさ
でも
最近
彼女の様子がどうもおかしい
どこかこう
思いつめたような
悲しそうな表情をしている
最近の格好ももちろん素敵なんだけれど
どこか暗いトーンだ
僕が側にいてあげられたらと思う
彼女の横で僕も一生懸命に
仕事をしながら
ファッション業界全体が
不景気だそうだ

でも
彼女と僕だったら盛り上げていける気がする
いつかファミリーが僕らを見て
微笑むと思うよ!

▽▽▽あとがき▽▽▽

もっと明るい感じで夢のある詩、未来を感じさせる詩を書きたいな。

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