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【詩】#10

泣くのに疲れた誰かが
誰かの涙を数えている

正しさを求めた誰かが
誰かの正しさを追いつめる

汚れた手のひらに
羽根がある
大人でもなく
子どもでもなく
ただこの空を
飛べないということだけが
ぼくにはわかっている

夕暮れに憧れたまま
とくに伝えることもなく
一日が消えていく

どうしても書けないのに
あなたは言葉だ


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