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歌集|僕を始める言い訳になる
大切なものは一人につき一つそれが君じゃなくてごめんね
形から入るあの子がしあわせのかたちについて問うてきた夜
知りたくて近づいてみて知ってみて勝手に失望してみたりする
大好きなショートケーキを君のいない夜に食べて吐く多幸感
「23人が亡くなりました」意外と少ないと思うほど麻痺
スマホだけあれば生きられる気がしてスマホは家に置いてきたんだ
「君だけが頼りなんだ」と言われたら何でもできる僕にならなきゃ
もう僕はカラーが襟だと知っている無垢な白以外を知っている
細胞の生まれ変わりがまた次の僕を始める言い訳になる
狭い部屋あなたとわたしふたりきり飛び交うあだ名ここだけのもの
大好きな世界を壊そう粉々に そしたら嫌いにならずに済みそう
冬までに誰かわたしを愛してよ凍える夜も好きになりたい
今は亡き宿主を待つ空き家には取り壊し通知 蝶番の春
水を得た魚ってこうゆうことかもね オリーブオイルとにんにくチューブ
腐敗した「そうゆうもの」が蔓延った会社の窓に流れる人影
やさしさに包まれたならきっともう抜け出せなくてじわじわ腐る
神様に「力が欲しいか」と問われ「別に」と言える君はつよいな
眼の前で燃ゆるほのをにくべたるはスマホの電池 焚き火もアプリ
小説は父の書斎でねむってる、ともに燃やしてやりたかったが
死にたいと言えるだけには人生と向き合えている君と春風
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