出産受け入れ拒否されかけた話と障害者が子どもを持つということ
出産する病院選びの話を書いてからずいぶん日が経ってしまった。
その続きの話。
ここにお願いしようと決めて、最初に受診した病院から連絡を入れてもらった。
そしたら…
「断られました…」とのこと。
「理由は…全盲だから…?」
個人病院ではまだまだある話だと先輩ママさんたちから聞いていたけど、
まさか地域の中心的なそれなりに大きな病院で断られるはずがないと思ってた。
個人病院だと手が足りてなくて対応できないといわれるらしいが、
視覚障害者は全介助が必要だと思われているのか…?
たとえそうだとしても、それ全部病院にお願いするつもりはないし。
今って令和の時代で、障害者差別解消法とかあって、障害だけを理由に断るのはダメだって民間にも求められているはずなのに…?
というか、断られるって、なわけないでしょ!?と笑えて来てしまった。
「じゃ、私から直接連絡して話すのでいいですよ」と受付のお姉さんに言ったら、
「ですよねぇ、大丈夫ですよね!もう1回聞いてみます!」と
お姉さん、スイッチが入った様子。
結果、
とりあえず受診してください、それから考えます、
ということになりました。
~そして受診当日~
担当の先生にまず言われたのは、
「計画的に授かったんですか?」
という言葉でした。
最初に断られていた経緯もあり、
この人はもしかして、
全盲夫婦は子育てできないだろうし、子どもなんて持たないだろう、
という思い込みがあるのでは?と思ってしまった。
それでも妊娠したということは、きっと思いがけないことだったのだろうと。
というか、この質問、必要あるのだろうか?それとも全妊婦に聞いているんだろうか?
産むと決めて受診しているのだから、計画的かどうかはあまり必要ない情報のように思うのだけど。
これまで、どちらかというと社会と戦いがちだったわたし。
「これはおかしい」と思うと、それを指摘せずにはいられない、わたしと同じようにいやな思いをする人が1人でも減ればいいと思ってつい戦ってしまうところがあった。
でも何に対しても穏やかに対応する夫と一緒にいて、
緩やかに、力を抜いていればうまくいくこともあるんだなぁと気づいた。
だから、妊娠を機に、わたしも緩―く、リラックスして、肩の力を抜いてすごしたいと思ってた。
でも…
世の中、やっぱり戦わなきゃいけないこともあるのかもしれない、
戦闘モードのわたしがやっぱり顔を出してしまうんだなぁと。
ちなみに、この担当医には死産後の診察でも傷ついたので、途中で変えてもらえばよかったと後悔したのだけどね。