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業界動向・マーケティング

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市場・業界動向に関する記事
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2021年3月の記事一覧

海外国内SaaS企業の財務データ分析・類似クラスタリング

2018年時点の世界のSaaS市場規模は800億ドルと言われ、’21年には1204億ドルに達すると予測されています(出典:IHS Technology)。この数字は、世界のAR/VRのハードウェア、ソフトウェア及び関連サービスを合計した’19年支出額168.5億ドル(出典:IDC)や’20年世界のモバイルゲーム市場収益772億ドル(出典:Newzoo)よりも大きく、注目度の高い市場であると言えるでしょう。 また、世界中を襲ったコロナウィルスによってリモートワークが増え、we

KPIツリー分析 スマホゲーム, WEB広告メディア, コンサル業界事例データ

前回書いた「【KPI設計&分析】EC・SaaS・クラウドファンディング業界事例データ」に引き続き、今回はスマホゲーム、WEB広告メディア、コンサルティング・受託系事業、その他マッチングプラットフォーム業界のKPIツリーと各企業のKPI事例データを調べました。 調査した業界・企業一覧 スマホゲーム業界のKPIツリー まずはスマホゲーム業界ですが、国内のスマホゲームユーザーは3699万人いると言われており(ファミ通ゲーム白書2020)、2020年度のスマホゲーム市場は約1.

【KPI設計&分析】EC・SaaS・クラウドファンディング業界事例データ

新規事業を企画する時や事業計画の予実管理をする時に、その事業のKGI(Key Goal Indicator)をKPIツリーに分解して、設計・分析したりしますが、今回はKPIツリーを作るメリットから各業界(EC・通販、クラウドファンディング、SaaS)のKPIツリー事例をご紹介します。 また、各業界における企業の公表データなどを用いて、各KPIがどのような値になっているか調査、考察してみました。 KPIツリーを作るメリットKPIツリーを作るメリットは4つあると考えられます。

海外SaaS企業ニュースで見る最新業界動向(Slack, shopify, Zoomなど)

本記事は、#SaaSLoversというバトンブログ企画の21日目の記事です。 2019年はユニコーンSaaS企業だった名刺管理のSansanやクラウド会計ソフトのfreee(フリー)が上場し、日本国内でもSaaS業界により注目が集まった年でした。 一方、Salesforce(セールスフォース)、Slack(スラック)、Atlassian(アトラシアン)、shopify(ショッピファイ)など、巨大なSaaS企業が海外には多く存在しています。 また、日本のSaaS企業でも、

マザーズ上場企業の財務分析・ランキング(売上、利益、ROE、従業員数など)

CtoCフリマアプリの「メルカリ」や名刺管理サービスの「Sansan」など、ベンチャー企業の上場が注目されるマザーズ市場(Mothers:market of the high-growth and emerging stocks)ですが、財務指標の観点で直近の市場動向を調べてみました。 売上規模は成長するも、収益性は減少傾向 まずは、マザーズ上場企業各社の最新年度業績(2019年6月時点)と前年度業績の合計値(率は平均値)を比較しました。 売上は前年度よりも約2430億

クラウドファンディングの成功率を高める方法を機械学習で検証(Makuake編)

以前の記事「累計調達額100億円、クラウドファンディング マクアケの動向データ」でクラウドファンディングサービスMakuake(マクアケ)の全体動向をWebサイトデータをもとに分析してみました。 今回はマクアケに掲載されているプロジェクトにフォーカスして、以前と同じデータをもとに、成功 or 失敗するプロジェクトを機械学習を使って、予測・分析・考察してみたいと思います。 目標額達成・未達成を予測する機械学習(決定木)の方法 目標額達成 or 未達成となるプロジェクトを予

累計調達額100億円、クラウドファンディング マクアケの動向データ

近年、日本でも個人などがオンライン上で資金調達を行うクラウドファンディングが注目されています。資金がない個人でもプロダクトやサービスのアイデアを実現化できるため、個の時代の象徴の一つとして浸透してきています。 また、個人ではなく会社もテストマーケティングの一環として活用するケースも出てきており、テレビ番組「ガイアの夜明け」で、老舗繊維メーカーである東洋紡がMakuake(マクアケ)のクラウドファンディングサービスを活用したことでも話題となりました。 成長する国内クラウドフ

データで見るeSports / eスポーツ業界・市場動向レポート(日本・海外)

TBSのテレビ番組”情熱大陸”で、東大卒のプロゲーマー「ときど」さんが特集されるなど、ゲーム・デジタル業界で注目を集めている市場の一つが、「eスポーツ(エレクトロニック・スポーツ)」です。 2019年に開催される”いきいき茨城ゆめ国体”の文化プログラム枠でeスポーツが採用されたり、2022年に中国で開催されるアジア大会において、eスポーツが正式競技となる見通しです。さらに2024年のフランスパリオリンピックでもeスポーツを正式種目として採用するかの議論が始まっています。

データで見るVTuber(バーチャルYouTuber)市場・業界動向レポート

CAヤングラボ(サイバーエージェント子会社)の調査によると、日本国内のYouTuber(ユーチューバー)の市場規模は2017年に219億円となり、’16年の2.2倍となったと発表されました。今後もYouTuber市場は拡大していくと考えられますが、その中でも’17年末頃から特に注目を集めているのが、「VTuber(バーチャルYouTuber)」の存在です。 各企業が従来のYouTuberに続き、VTuberに期待を寄せ始めており、2018年がVTuber元年となりそうです。

2017年インバウンドマーケティングに役立つ訪日外国人消費動向データまとめ

訪日外国人旅行者数は2011年以降、年々20〜50%の割合で増加し、2017年には2800万人を突破すると予測されています。そんな中で訪日外国人をターゲットとしたインバウンドマーケティングが注目されていますが、観光庁が発表している訪日外国人の消費動向調査からマーケティングに役立つデータをまとめました。 特に日本人の消費だけに頼っていては売上が低迷しつつある業界・分野のマーケターの方はデータを見ながら、どのような施策が打てるか考えてみると良いかもしれません。 海外のインバウ

フリーランス・個人事業主の市場動向から見るIT人材不足問題

働き方改革が叫ばれ、従来の長時間労働から生産性を重視した働き方、会社への出勤をなくす在宅ワーク(リモートワーク)、子育てしながら働くワーキングママなど、従来の型にはまらない働き方が注目を浴びています。 その中で会社という組織に縛られず、自身の経験やスキルを活かして仕事を行うフリーランス・個人事業主という働き方もIT業界を中心に広がりを見せています。今回はフリーランス市場の動向とIT人材不足について見ていきます。 増加する日米のフリーランス人口ランサーズが毎年実施しているフ

【世界の観光・旅行市場動向】日本と海外のインバウンドデータ比較

2016年の訪日外国人旅行者数が2400万人となり、みずほ総合研究所は2017年にその数が2800万人になると予想しています。2020年の東京オリンピック開催を控え、ますます注目が高まる日本のインバウンド市場ですが、世界の観光・旅行市場動向はどのようなになっているのでしょうか。今回は日本と世界各国のインバウンドに関するデータを比較してみました。 日本だけでなく世界全体で成長する観光・旅行市場訪日外国人数は2011年までは緩やかに増えていましたが、そこから’12年に840万人

配送・物流企業の成功事例(日立物流)と人手不足課題の解決策

前回の記事「アマゾンなどのEC発展と配送・物流業界動向の関係」に引き続き、今回は配送・物流業界の成功事例および課題と解決策について解説していきます。 売上・営業利益が急成長の日立物流配送・物流企業の大手5社の2002年から2016年までの売上と営業利益の年平均成長率(CAGR)を比較すると、日立物流が売上、営業利益ともに成長率トップとなっており、それぞれ年平均7.2%、11.3%の成長を遂げていることが分かります。 他企業の売上および営業利益の年平均成長率は、日本通運が0

アマゾンなどのEC発展と配送・物流業界動向の関係

日本国内での売上が1兆円を超えたAmazon(アマゾン)や国内No.1フリマアプリのメルカリだけでなく、楽天市場、Yahoo!ショッピング、ZOZOTOWN(ゾゾタウン)、ヨドバシドットコム、フリルなど、日本にも数多くのECサービスが成功を遂げています。これらEC市場の成長の裏には配送・物流サービスの発展が密接な関係を持っています。 今回は、アマゾンを筆頭としたEC市場の発展と配送・物流業界の動向との関係性について、市場データをもとに考察していきます。 国内の運送・輸送形