音楽とふり返る2023年
やっと年末だ。
体感3年くらいあるってのにまだ2023年なのか〜なんて言っていた12月頭から、ついにここまで来た。
おつかれ、わたし。
激動の今年、音楽に救われた瞬間がいくつもあった。
ということで今回は、音楽を軸にわたしの2023年を振り返っていきたい。
時系列順に、マイブームだった音楽を紹介していこう。
恋が散りゆく春
大比良瑞希 - TRUE ROMANCE
今年の頭ごろに聴いていた曲は、ダントツで大比良瑞希の楽曲だ。
彼女のやわらかく色気とどこか哀愁のある歌声が、大っっっ好きだ。
もう唯一無二、彼女の音楽は一生追いかけていたい。
さて、中でも今年でいえば、"TRUE ROMANCE" は上半期のわたしのテーマソングですらあった。
2年近く片思いをしていた人と、一番距離が近かったのが昨年の12月から今年の2月にかけての期間だ。
まあ結局それは、叶わなかったのだが。
この "TRUE ROMANCE" の歌詞の全てが、彼との関係ま〜んまなのである。
今でも心の中にはまだ彼の存在があって、この曲を聴くとギュウッとなる。
the engy - She makes me wonder
ああ、もう。
聞くたびに好き。
この曲は、今年に限らず例年わたしの大事な曲にランクインしつづける殿堂入りまである名曲だ。
例の彼に思いを伝えて玉砕したのが2月14日。
特にその前後あたりに、すがるようにめちゃくちゃ聴いていた。
今でも、きっとこれからも、大事な存在であることには変わりないので、わたしの知らないところでどうか幸せに暮らしていてくれと願う。
この "She makes me wonder" の胸を借りてたくさん泣いたっけなあ。
非公式ではあるが、歌詞バージョンも置いておこう。
今だにやり場のないわたしの恋心よ、さすがにそろそろどうか健やかに成仏してくれ……。
Michael Kaneko, さかいゆう - SANDIE
失恋すると旅に出たくなるのは、ナゼなんでしょうかね。
この曲のサウンドも歌声もさることながら、浮遊感がたまらなく好きで何度も何度も救われた。
の歌詞が大好きだ。
いや、全部大好きすぎるのだが。
わたしの心の中の砂漠をあの頃の二人が彷徨うことの長いことよ。
この曲を聴きながらだんだんと「あの頃」を遠くから眺められるようになった気がした。
メンテナンス・転換期の初夏
Appleby - Enough
この曲は、上半期のトレーニング時によく聴いていた。
トレーニングというか、コンディショニングかな。
とにかく心身と向き合う時間を支えてくれた大事な曲だ。
コンディショニングを教えてくれた先生との出会いも紐づいた、思い出の一曲だ。
彼女との出会いもあって、わたしは転職に踏みきれたし、今の仕事をする時も彼女の背中をいつも追いかけている感覚がある。
この曲を聴くと、初心を思い出せる。
Daddy Yankee - Lovumba
今知ったけど、これだいぶ前の曲なのだな。
振り返ってみると2022年ごろからわたしの音楽の主軸はラテン系・アフロ系にある。
中でも2023年上半期は、この曲と踊った時間がとても楽しくて、それに支えられた時期がたしかにあった。
今の自分のラテン系・アフロ系ビートへの熱のきっかけになった一曲だ。
言いすぎかもしれないが、個人的には原点にして頂点くらいの思い入れのある曲だ。
この曲も、聴くと初心を思い出す。
孤独の夏
スピッツ - ロビンソン
今年の中頃は、東京での生活をすべて片付け地元に10年ぶりにUターンをした。
それからしばらくは、祖母の介護の日々だった。
なかなかにタフな毎日の中、よく聴いていた曲のひとつがこの『ロビンソン』だ。
この曲の聞き慣れたメロディーと、どこか哀愁のある気配、やわらかな歌声には何度も何度も救われた。
夏ごろからたくさん聴くようになったが、特に初秋に聴く『ロビンソン』はその季節感がぴったりで格別だった。
この曲を車の中で口ずさむ時間が、疲れきった心身をたしかに癒やしてくれていた。
サカナクション - アルクアラウンド
「迷ったらここに戻って来る」みたいな、セーブポイントのような音楽がいくつかある。
そのひとつが、この『アルクアラウンド』だ。
この曲を口ずさみながら、かつての迷いとこれまでの決意、目の前の混乱と、自分の素直な欲求……胸の中に湧き上がるあれこれと対話をした。
数年に何度か、この曲とこういう時間を過ごすことがある。
この夏の激動の中にあって新しい音楽に出会う余裕など全くなく、この曲をはじめとする耳馴染みのあるかつて聴き込んだ曲にたくさん助けられた。
サンボマスター - 輝きだして走ってく
正直な話、今年の夏はさまざまな孤独に飲みこまれて何度か生きることを諦めそうになった。
自分で選んだことだから後悔もなく、誰を責めたいでもなく、でもただひたすらに孤独で苦しくてどうにかなりそうで……というかさすがにどうにかなっていた。
そんな時に手を掴んでいてくれたのが、サンボマスターの曲だったように思う。
この曲を教えてくれた佐久間さんのANN0にも救われていたし、この曲を聞きたくて数カ月後のライブに出かけようと思えたし、なんというか、うん、あまりに大事な曲だ。
重い話になってしまうのであまり書けないけれど。
おかあさんといっしょ - にじのむこうに
人間、疲れが限界に達すると、こういう曲でぼろっぼろ泣けてしまうんである。
NHKの『おかあさんといっしょ』で長年歌い継がれる、DNAに刻まれているレベルで言わずとしれた名曲だ。
介護の疲れがピークだったころ、どう毎日を過ごしていたのかも覚えていないくらい必死だったあの頃、この曲にもかなり支えられていた。
いやもう、思い出すのも辛いな。
別れの秋
星野源 - Family Song
源さん。
ここ数年、わたしは源さんに何度救われているか。
それは今年もそうだった。
源さんの楽曲、ラジオ、ことば、見せてくれる景色、そのどれもが、楽しい時も辛い時もそばにあって、わたしの心の背骨に、やさしさの芯になってくれていた。
家族と向き合う時間が多くその大きな節目となった今年は、中でもこの "Family Song" をたくさん聴いた。
そしてたくさん口ずさんだ。
ひとり車の中で源さんといっしょに歌うたびに、独りじゃないと思えた、やさしさを思い出せた。
源さんのおかげで立っていられた夏だった。
ミュージカル刀剣乱舞 - かざぐるまⅠ
介護の間、人の生死が色濃くそばにあって、介護がおわってもしばらくは心が疲弊していた。
そんな時に、目をそらさせてくれ、心の緊張をほどいてくれ、わたしの生を肯定してくれ、大事な人の死と向き合わせてくれた物語が、ミュージカル刀剣乱舞だった。
中でもこの楽曲には何度も何度も救われた。
当たり前に季節が巡ること、それとともに人の生死も当たり前に巡りゆくこと、その描写とやさしい歌声に、今でも聞くたびに胸を打たれ続けている。
今となってはこの曲を聴くと、ミュージカル刀剣乱舞以上のもっと個人的な思い出が思い出されて、涙があふれてしまう。
ものすごく大切な曲だ。
星野源 - 灯台
源さんと若さんのLIGHTHOUSEを見た時、どうしようもなく救われてしまう自分がいた。
そしてこの『灯台』である。
のフレーズの衝撃。
源さん・若さんをはじめ、遠くで光るたくさんの「灯台」の存在のおかげでやっとわたしは2023年の年末までたどりつけた。
生き抜くことができた。
高野洸 - 鶴
介護・別離を経てたどりついた初秋に出会ったのが、この曲だ。
思いの丈はこちらの記事に記したとおりだ。
この体験はやっぱり忘れられない。
音楽に救われて生きていると、改めて実感した瞬間だった。
自分を取り戻していく冬
高野洸 - zOne
下半期は、この曲……というよりかは高野洸の音楽、とりわけ今年のライブツアー "mile" での音楽体験にものすごく救われた。
生バンドでの公演は、自分がこんなにも音楽が大好きなのだということを思い出させてくれた。
詳しくはこちらの記事に記した通りだ。
介護や家族の激動がいったんは落ち着いたタイミングで参戦したこのライブは、光も届かないほどの深い谷底からはい上がるターニングポイントになったような気がする。
この会場で、自分の呼吸が戻ってきたし、体温が蘇ったし、顔を上げ一歩踏み出すことができたように思う。
このライブのあとから、それまでとはまた違った意味での激動を迎えることとなる。
それを乗り越えられたのも、このライブでもらったエネルギーのおかげだ。
2023年下半期は、洸さんに感謝、感謝だ。
Jung Kook - Standing Next to You
11月からは、仕事がまたたく間に忙しくなっていった。
自分で何かをはたらきかけたわけでもなく、あれよあれよと勝手に流れ込んできたような感じだった。
しかもそのどれもが、自分が「やりたい」と思い続けてきたものばかりだった。
そんな思いがけないチャレンジの時期、この曲がわたしを癒やし、奮い立たせてくれていた。
グクの声やパフォーマンスもさることながら、このトラックのサウンドが剛速球どストライクなんである。
ファンクがやっぱり大好きなのだ。
最近の音楽でここまでドンピシャなファンクサウンドに出会えたのは久しぶりだったので、心をわし掴みにされた。
ゾッコンだ。
ひとつひとつの仕事が形となり実を結んでいった夢のような怒涛の日々の思い出も紐づいて、今でも聞くたびに胸が高鳴る曲だ。
夏の辛い時期に聴いていた曲もいいが、やっぱりこういう多幸感にあふれた思い出と結びついた曲をたくさんもっていたい。
Kima Otung, Soulplusmind - Go Crazy
さて今年の年末、クリスマスイブには仕事でさらなる挑戦ができた。
ずっと「やりたい」と思っていた仕事をついに担当できることとなったのだ。
まさかこんなに早くチャンスが訪れるとは思ってもみなかった。
その仕事で触れたのがこの曲だ。
このアフリカンビートがたまらなく好きだ。
厳しい夏と介護が終わり、だんだんと自分を思い出し、取り戻して、回復してたどりついた念願の瞬間・ひとつの節目を彩る、門出の曲となった。
まだまだスタートラインに立ったばかり、ワクワクと緊張と奮い立つ気持ちと紐づいた、2023年の年末時点でのテーマソングのような曲だ。
今のわたしが一番自分らしく在れる、解放の曲だ。
さいごに
こうして振り返ってみると、やっぱり今年は体感3年では足りないくらいたくさんのことがあった。
ここに書ききれなかったあれこれも考えると……うん、やっぱり激動だ。
だからこそ、今年よく聴いた音楽には一層の思い入れがある。
これを書くにあたってかなり吟味したが、書ききれなかったアーティスト・曲・音楽体験、どれもこれもやっぱり大好きだ。
でも今年は、あまり新しい曲を開拓する余裕がなかったな。
聴かなくなったジャンルもとても多い。
K-POPとかラップミュージックとか……海外のロックも聴かなくなってたなあ。
それよりも少し落ち着きめの、馴染みのある曲に助けられていた印象だ。
やっぱりずっと余裕がなかったんだと思う。
来年はもっともっとたくさん出会って、広い音楽の世界を知っていきたい。
さて、2023年も残り一週間をきった。
きっとまだ何かしら出会うだろう。
ちょうど昨日、ENDRECHERIとアヴちゃんの会話に雷に打たれたような感動を覚えるなどして、すでに新たな熱を感じているものね。
とにもかくにも、わたしはいつも音楽に救われて生きている。
今年お世話になった音楽と、それらに助けられたあの頃のわたし自身を抱きしめながら、来年へと歩みを進めていこう。
追記
ま、待ってくれ……。
この記事を書いてすぐに、星野源がとんでもねえ名曲をリリースしたぞ……。
わたしの2023年は、むしろこれからかもしれない……。
さらに追記
星野源『光の跡』、2023年ベストソングに滑り込みです。
音楽、最高。