見出し画像

娘の旅立ちの日まで。

2歳の娘を、ぎゅうっと抱きしめる。「あなたを愛しているよ。どんなときも見守っているからね。」

現在35歳の私は、34歳まで常に不安と寂しさに襲われていた。

幼いころ、母は私に子どもではない何かを私に求めた。

私が9歳のころ、毎晩母とふとんに入ると、母から父への生々しい愚痴や、離婚の相談を夜中まで聞いた。
私に話を聞いてほしい母を感じると、はじめて母から【必要とされている】という感覚もあった。うれしかったし、眠くても、毎日寝不足でも学校の授業や習い事をがんばれた。

しかし、違った。これは子が親から受け取る愛情ではない。それに気付いたのも20代後半にさしかかるとき。私はそれに気づくと深い悲しみと怒りで、母から距離をとりたくなった。

娘には、同じような思いをしてほしくない。

私は、自分の感情で娘を振り回すことがなるべくないように、娘を抱きしめながら

「だいじょうぶ、どんなあなたでも、いつも見守っているよ。」

自分なりのせいいっぱいの愛を娘に捧げたいと心に決めた。

娘に嬉しいことがあったとき、娘がいけないことをして私が叱ったあとに、娘が失敗したあとに、娘が涙を流している時に。自分のからだいっぱい広げて、娘をやさしく包み込む。

「だいじょうぶ、どんなあなたでも、いつも見守っているよ。」

転んでも、また立ち上がろうね。すぐにじゃなくていいよ。

起き上がることが、ひとりではむずかしいなら、手を差し伸べるよ。

また、起き上がれたら歩き始めればいいから。

2歳の娘を抱きしめる。

この瞬間を、こころに真空パックしながら。

あなたが大人になって、ひとりでは抱えきれない悲しみが訪れた時、この無我夢中で包み込まれた瞬間が、少しでも、あなたのお役に立ちますように。

あなたの旅立ちの日まで。


むぎあじ。


#日々の大切な習慣

いいなと思ったら応援しよう!

むぎあじ。
いつも、スキ・コメントありがとうございます!!スキ、コメントが何よりの励みとなっています😊🌸