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【レビュー】GFXでウエストレベルファインダーを使う EVF-TL1

はじめに

EVF-TL1は、2017年2月にGFX50Sと同時に発売されたGFX専用のEVFチルトアダプターです。カメラ本体とファインダーの間にこれを装着することで幅広いアングルの撮影が可能になります。詳しくは以下の公式ページをご覧ください。

本記事では、本アダプターの外観や使用感について紹介します。

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外観・使用感

EVF-TL1

以下にEVF-TL1の外観の写真を示します。小さいですが、160gあり質量を感じます。材質はアルミ合金のようです。

GFX50Sと同系統の箱に入っています。

EVFユニットを装着すると以下のようになります。

GFX50Sと同時に発売されたこともあり、本アダプターの質感はGFX50Sのそれと同じでとても一体感があります。

カメラ本体への装着

本アダプターはGFX50S、GFX100、GFX100ⅱに対応します(2023年9月現在)。
以下では、GFX50Sに装着した際の外観や使用感について記します。

レンズはチルト繋がりでTS-E24mm F3.5L IIです。

フル装備のGFX50S。外では見たことがありません。
装着方法はEVFユニットのそれと変わりませんが、GFX本体のレール部分と同様に傷が入りやすいのでそっと装着することをおすすめします。

装着するとファインダーが背面液晶から離れます。ファインダーを覗くと皮脂がついてしまうという人にもよいかも。

チルト角度の調整

本アダプターを使用することで、以下のように0°〜90°の範囲でファインダーをチルトすることができます。

なお、それぞれの位置ごとにクリックがあり、そこで軽く止まるようになっています。

意図せぬ操作を防ぐため、操作後はアダプター右側面のネジを回してロックするとよいでしょう。

このように、様々な角度からファインダーを覗けます。胸のあたりに構えることで非常に安定して撮影できました。

スイング角度の調整

本アダプターを使用することで、以下のように-45°〜+45°の範囲でファインダーをスイングすることができます。

こちらも操作後はアダプター下部のスイッチでロックしておくとよいでしょう。

上記では横位置で撮影しましたが、実際には以下のように縦位置で使うことになります。

ぱっと思いつく限り、縦位置でファインダーをチルトできるカメラはGFXだけではないでしょうか。

余談ですが、最新機種であるGFX100ⅱの縦位置グリップはグリップの端にシャッターボタンがあるタイプで、レンズマウントを中心として考えると縦位置と横位置でシャッターボタンの位置が異なります。
したがって、持ち替えた際に違和感が生じる可能性があります。ですがGFX50Sのそれは縦横で等しい位置にシャッターボタンがあるため、縦位置が好きなユーザーにニッチな需要があるかも知れません。

これらのアクセサリーの充実ぶりなどから、GFX50Sの縦位置撮影のしやすさは現在でもGFXシリーズで随一だと思っています。

GFXの理念を体現するアクセサリー

本記事では、本アダプターの外観や使用感についてGFX50Sへの装着例を示しつつ紹介しました。

可動部をすべて動かしてみました①

本アダプターが晴天下でのローアングル撮影に役立つことまでは想像できていましたが、実際に使うとそれ以上の価値がありました。ファインダーをチルトしてカメラをしっかり構えることで撮影のリズムが落ち着き、一枚一枚に向き合うことができました。ハードが体験にもたらす影響を感じます。

可動部をすべて動かしてみました②

もともとは主にスタジオで使われることを想定した製品ですが、そんな仕事道具を趣味で使うのもまた楽しいでしょう。

それに、ファインダーを表現に適した自由な位置で覗くことができるのは、「ファインダーを覗いて写真を撮ること」を意識して設計されたGFXの理念を体現していると思いました。Gマウント発足時の熱量が伝わってくるようです。

今後はGFX100ⅱの発売に合わせ、六本木の富士フィルムスクエアでも展示されることと思います。その際はぜひお手に取ってみてください。

おまけ X Summit

2023年9月12日にX Summit STHLM 2023が開催され、GFX100Ⅱと3本のレンズ、そしてアクセサリーが発表されました。

発表自体、とてもわくわくしました。挑戦的なスペックの新しいカメラ、新しいレンズ、新しいソリューション。デザインも美しかったです。

しかし一つ気になることがありました。

公式動画より イラストのカメラはGFX50Sっぽく見えます

EVFチルトアダプターについてです。

これは今回紹介したEVF-TL1です。
しかし、2023年9月時点では既に生産終了しており、市場に新品はほぼなく、中古は値上がり傾向にあります。再生産するのでしょうか。あるいは、新型が…?
※2023年9月28日に再販されるようです。

いずれにせよ、6年前のアクセサリーが同様に使えるというのは歓迎すべきことです。HPにも対応機種に「GFX100Ⅱ」とあります。
まさか新しいカメラで採用されるとは思っていなかったので、勢いで本アダプターを買ってしまったというわけです。

以上、おまけでした。

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