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思い出の曲



尾崎豊 ドーナツ・ショップ


あの曲を聴きながら、ドーナツショップの前に

車を止めて彼女が出てくるのを待っていた

煙草を吹かしながら、カーステレオから流れてくる音楽

尾崎豊の世界観、その時は当たり前のように聴いていた

あれから月日が流れて

些細なことで、別れてしまった彼女のことを思い出す

自分は学生で彼女は社会人

2つ上の大人な彼女

そんな彼女から不倫の話を聞かされた時も

尾崎豊が流れていた、シェリーだった

寂しさから不倫に走ってしまったこと

お父さんへの憧れの気持ち

不倫を辞めさせようとして、必死で彼女のことを愛した

もう2度と不倫をさせるようなことがないように

寂しい思いをさせないように真剣だった

ゲームセンターで当たった景品の

おもちゃの指輪を、お互いに大切にして

夢中だったあの頃

海外留学より彼女を優先した

何故?!そんなに夢中になれたのだろう

カナダに、3ヶ月行くだけだったけど

その3ヶ月が、1年にも2年にも感じられて

結局、ギリギリになってからキャンセルした

いろんな人に、迷惑を掛け続けてきた

彼女は、二つ上のお兄さんと二人暮らしだった

ご両親は、既に他界されていた

兄弟の強い絆を、いつも感じさせられた

妹思いのお兄さん

お兄さんとの挨拶は、流石に緊張した

ドーナツ・ショップは、ドーナツを食べる時

ふと思い出す、大切な思い出の曲

甘い香り漂うドーナツ・ショップの前を通る度に思い出す

ご病気で亡くなられた、彼女のお母さん

愛するお母さんのことで、涙を流し続けた彼女の顔が

今でも忘れられない

震える心を抱きしめながら

彼女のことを、ずっと抱きしめていた

死にゆくものと、別れていく定め

そんな思いが、また浮かんでは消えていく

尾崎豊 死んでいく定めだったのか

わからないわかりたくないけど、大切な思い出の曲を残してくれた

心の底から、ありがとう…って

言い続けたい


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