第1回 失敗から何が見える?
まぁ、ほんとに失敗が多い。やり直したい。
はじめまして。アナログゲームのゲームデザインをしています
【なんでもあそびデザイン】の橋本と申します。
第1回は自分のリリースしたゲーム達への想いを。
今まで4つほどアナログゲームをマイナーなりにリリースしてきましたが、どれも自分が愛している作品です。
実際にやってみると、正直面白いです。。。本当に(←手前みそ万歳!!)
本当に面白いのですが、それは自分がインスト(ルール説明と進行)してゲームをする場合。
初見の人だけでプレイした時に、本当に届かない。
小さい失敗が多い(涙目)。
テストプレーもやってるんですよ。これでもかってぐらいに。
さらに自分がやると「あぁもっと楽しくなるアイデア発見!」と
次々アイデアが浮かび、完成品の山の前で悶絶してしまいます。
そんなこんなで、失敗をみなさんと共有して、ゲームづくりの参考にしてもらえればと思います。ベテランさんは、私の愚かさを笑いながらも「おもしろアイデア」という名の助言をいただけると幸いです。
ではリリースした4作品について、特に致命的な失敗のみをあげてみます。
※どんなゲームかは最後尾のリンク先を参照してください。
・リリースした4作品の特に致命的な失敗
【ノームと幻術の森】
たくさん楽しめた方が良いだろうとルールを2種類盛り込んだこと。
その結果、1番楽しいルールがぼやけて、どちらも中途半端に。
➡現在修正中。ルールを1つに絞ったら、大阪府立図書館でのボードゲーム体験会でアイスクールを抑えて1位になるぐらい楽しい。
更に没にしたルールを今、新ゲームとして再構成中。テストゲーム待ち。
【月の塔】
120㎝の塔を作ったがために机に乗らない。←はい。バカです。
ルールがシンプルすぎて、食いつきは良いのに2回目はやってくれない。
突き詰めると身体能力が勝敗を左右するので、実はゲーム要素が少ない。
※画期的で芸術性も高い無理ゲーだったので失敗が見えづらかったです。
➡現在修正中。120㎝の補助パネルを作成中。ナナメに立てかけると圧巻。
塔として1列に並ぶビジュアルの大切さを痛感。
運と戦略要素がプラスできるアドバンスセットを構想中。
【ヘージョーキョー】
1,000円で売れるようにと節約したが、「安かろう悪かろう」で失敗。
ルールは楽しい。
➡きちんとしたゲームだといえるコンポーネントにしようと決意。
透明アクリルでゲームボード作ったら5,000円でも売れるんじゃないのか。
【知財でポン】
自分ではゲームの面白さにこだわったつもりが、
研修教材としての位置づけに寄ってしまっていて、
ワークショップに参加していないメンバーや初見の人には
届かないことが多く、???となる人が多い。
➡当面、ワークショップと連動する知財教育のテキストでカバーだけど、
わくわくする追加ルールを作りたい。ちなみに「知財でポン」の開発経緯は、専門家とのチームで2年ほどかけて作ったので、キチンとまとめるとそれだけでゲームデザインの本ができそうなくらい内容が濃いので後日記載
・まとめ
そんなこんなで、失敗談が第1回ですが、4つともに共通しているのは「コンセプトでの過ち」であることに気づきました。
「ノームは盛り込みすぎ」、「月の塔はゲーム性の薄さ」、「ヘージョーキョーはコンポーネントの軽視」、「知財でポンは初見向けでない」等、
リリース前やテストプレーでも確認したはずなのに、自分たちの想定とは違うプレーヤーの反応に甘さを感じたりもします。
しかしゲームデザインのヒントが、この失敗の中に必ずあると信じているので、ちょっとずつ掘り下げます。皆さんもついて来てくださいね。
※下記は はしもと たかし の紹介と上記4作品の紹介