紛争の爪跡が今だ残るボスニア・ヘルツェゴヴィナ
ハンドメイド作家のPlava Stabloこと、青木弘之です。
2017年5月から6月にかけて旧ユーゴスラヴィア諸国を周る旅行をした時、クロアチアのドゥブロヴニクからバスに乗って移動した先が、ボスニア・ヘルツェゴヴィナのモスタルという街でした。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナというと、長年続いたボスニア紛争でご存じの方も多いかと思います。
現在は紛争もおさまりましたが、イスラム教を信仰するボシュニャク人や、キリスト教を信仰するセルビア人やクロアチア人など、複数の民族が暮らしているため、民族で分かれた2つの構成体からなる連邦国家として存在しています。
モスタルは、ユネスコ世界遺産の街で、観光客も多く訪れるところです。街中はいたって平穏ですが、スターリ・モストという橋の架かるネレトヴァ川をはさんで、ボシュニャク人とクロアチア人の居住地が分かれています。
街中を歩いてみると、銃撃の跡が残る建物など残っていて、紛争の爪跡が感じられました。
モスタルから、ボスニア・ヘルツェゴヴィナの首都であるサラエヴォまでもバスで移動しました。
サラエヴォは、1984年冬季オリンピックの開催地として知っている方も多いと思います。街中には観光客も多く、トラムも走っていたりして、さすがに一国の首都の賑わいです。
ただし、サラエヴォの街でも、銃撃で破壊された建物が残っていたりして、やはり紛争の爪跡が見られました。
ボシュニャク人とクロアチア人が統治するボスニア・ヘルツェゴヴィナ連邦と、セルビア人が統治するスルプスカ共和国という、2つの構成体間を行き来することは、地元の人たちの間ではほぼ無いことのようなので、普通に外国人観光客が旅行する分には問題はないのですが、気に留めておいた方がいいようです。
ボスニア・ヘルツェゴヴィナでの布探しですが、首都サラエヴォの街中の生地屋さんや市場などで、現地製の布がないか尋ねまわったのですが、輸入ものしか置いておらず、この海外旅豆本では、隣国クロアチアのザグレブで購入したクロアチア製の布を表紙に使っています。どうぞご了承ください。