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ダイエットの常識が覆る! - やってはいけない5つのダイエット法~「Dr.ナグモの栄養外来ch」より


はじめに

現在私たちの身の回りには様々なダイエット理論が提唱されています。それらを参考にしてダイエットに挑むも、何故か痩せないという方もいるのではないでしょうか?実はそのダイエット、間違っているのかもしれませんよ?

こちらのがん専門医である南雲吉則先生の動画では、間違ったダイエット法と正しいダイエット法について紹介されています。

消費カロリーとダイエットの関係

「消費カロリーが多ければ痩せる」というのはダイエットの常識とも言えるような原則ですよね。一見すると筋が通っているように思えますが、その背後にはもう一つの重要な要素が隠れていることをご存じでしたか?

例えば、じっとしているだけで1時間に60キロカロリーしか消費しない人と、散歩で1時間に180キロカロリー消費する人。そして、1時間で360キロカロリーも消費する激しい筋トレをする人がいるとします。

一見すると筋トレをした方がカロリー消費が多いので痩せやすそうに思えますよね?しかし、実際は散歩をした方が一番痩せやすい結果となるのです。

一番多くカロリーを消費しているわけでもないのになぜ?

これは、運動のタイプによって体がどのエネルギー源を使うかが異なるからです。息をこらえて激しく運動すると、体は無酸素運動となり、エネルギー源として筋肉中の「グリコーゲン」を使用します。

一方、深呼吸をしながらゆっくり歩くような有酸素運動では、脂肪が酸素と一緒に燃焼するためのエネルギー源となります。よって、この中で最も痩せるのは散歩をする人ということになるのです。

摂取カロリーとダイエットの関係

次に考えるべきは摂取カロリーの問題です。1g当たりのカロリーは糖質とタンパク質が4キロカロリー、脂肪が9キロカロリーとなります。一見すると脂肪の方がカロリーが高いため太りやすそうですが、実はこれも一概にそうとは言えないのです。

まず脂肪は体内に入れても血糖値があがりません。そのため体が血糖値を上げるために「グルカゴン」と呼ばれるホルモンがすい臓から分泌されるのですが、体に取り入れた脂肪の中にはその「グルカゴン」に感受性を持った脂肪分解酵素が脂肪細胞内に存在しており、これが働くことで脂肪細胞内の脂肪が分解され、栄養素としてどんどん血中に放出し始めるのです。ですから、脂肪を摂取するとなんと逆に痩せる効果が表れるのです!

驚きのダイエット効果が判明

脂肪と糖質を一緒に摂取するとどうなる?

しかしここで1つ重要なのが、その際には脂肪と糖質を一緒に摂ってはいけないということです。

脂肪と糖質を一緒に摂ると、末梢血管の細胞である「リポタンパクリパーゼ」という脂肪分解酵素が働きます。この酵素は血中の脂肪を分解し、脂肪細胞に取り込む働きがあります。さらに糖質は糖質で糖輸送体の力で血中の脂肪を分解し、脂肪細胞に取り込む働きがあります。つまり脂肪と糖質を一緒に摂ると、ダブルで太る結果に繋がってしまうのです。

糖質と脂肪を同時に摂ることはNG

5つの間違ったダイエット法

脂肪を摂ると痩せるという意外な真実が分かりましたが、それを踏まえてここでいくつかのダイエット法についてその正否を考えてみましょう。

①カロリー計算。
カロリー計算というのは、カロリーメーターと呼ばれる断熱材の箱の中に物を入れて火を灯すとボッと燃焼しするその時のカロリーを計算したのをカロリー計算と言います。しかし、私たちの腸の中で物を燃焼することなんてできませんよね? すなわちカロリー計算ということ自身が大間違いであり、重要なのはカロリーではなく何を食べたのかということになるのです。

大事なことは何を食べたのか

②低脂肪食。
ローファットのミルクやヨーグルト食べることで痩せるという方法ですが、そもそも脂肪を食べた方が痩せるということなのでこれも間違いです。

③ベジタリアン。
こちらはお肉の代わりに野菜を食べましょうということになるのですが、その際に代わりに食べる穀物や白米は糖でできています。ということは、つまり逆に太りやすいということになるのですね。

太る原因となる糖質を摂取することになるため太りやすい

④ローカーボ(低炭水化物)食。
炭水化物を少なくして痩せるという方法ですが、確かにこの方法では糖質を減らせるので痩せることはできるかもしれません。しかしこの方法は炭水化物に含まれる食物繊維を欠かすことになり、体に害を与える影響があるのです。つまりこちらも方法としてが間違いということになります。

⑤地中海食。
元々アメリカで推奨された食事法でお肉を食べることをやめ、卵は週に2つまで、穀物やポテトをたくさん食べましょうといったものでした。その結果アメリカで起きたことは、なんと約50年で肥満と糖尿病の有病率が2倍近く増加したという恐ろしい結果でした。なのでこれも間違いとなるのです。

地中海食が推奨されたことで最悪な結果を招くことになった

正しいダイエット法

それではいったい私たちはどのような方法でダイエットを行えばいいのでしょうか?大事なことは大きく分けて2つあります。

1つは食べ物の選択です。
「白物5品目」と呼ばれる、精製された糖質を多く含む白米・パン・麺・小麦粉・砂糖を避けることが痩せるために重要なこととなるのです。これらの食品は、体にとって必要な栄養素を十分に供給しないばかりか、健康問題を引き起こす可能性もあります。

ダイエットに取り組む上で気を付けるべき「白物5品目」

しかし、すべての糖質や穀物を避けるべきというわけではありません。
これが2つめに繋がりますが、適切な食べ方で食べ物を食べるということが重要なのです。

例えば、リンゴやみかんなどの果物は皮ごと食べると、体にとって重要なポリフェノールという成分を多く摂取することができます。これらのポリフェノールは抗酸化作用を持ち、老化や癌などのリスクを減らす役割を果たしてくれます。なので、野菜や果物を食べる時にはできるだけ皮ごと、そして穀物を食べる際にで全粒のものを食べることを心がけましょう。

野菜や果物の皮は様々な健康効果をもたらしてくれる

さいごに

南雲吉則先生は、食事が健康をつくるのだと強く主張しています。特に、食事の選択と食べ方によって、私たちはダイエットはもちろん、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防、さらには癌になりにくい体をつくることがでるのです。

この動画では、今回紹介した内容についてより詳細な情報が解説されています。興味を持った方はぜひご覧ください。

南雲 吉則(なぐも よしのり)
ナグモクリニック総院長。乳腺外科の第一人者にしてがん専門医。1990年、医療法人社団ナグモ会ナグモクリニックを開設し、1994年には東京慈恵会医科大学より博士(医学)を取得。60歳以上の生き方が輝いている人として『第1回プラチナエイジ授賞式』プラチナエイジストを受賞。

「女性の大切なバストの美容と健康と機能を守る」をモットーに全国で乳癌手術、乳房再建術を行う。「一日一食」「ゴボウ茶」「水シャワー」などの独自の若返りダイエット健康法を展開し、ベストセラー、テレビ出演など多方面で活躍。がんから命を救う食事と生活の情報発信にも注力している。




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