口から食べる大切さを思う
口から食べる大切さ、
そしてその意味について考えたい。
口から食べれることは、
元気にもなるし、
いいことだらけだと思っている。
私は、
若い頃、
消化器外科に勤務していた。
病名はほとんどが癌で、
癌の部分を切除し、
再建する。
消化器は、
食べるものの通り道で、
そのため絶食期間がながい。
消化器に負担をかけないため、
水、
次に重湯から始まる。
副食も主食に準じる。
最初はならすイメージだ。
うまく傷がつかないと、
縫合不全といって、
発熱したり、
痛みがでたりする。
造影剤を服用して検査をすると、
レントゲンでみるとわかり、
また絶食となる。
食道や胃が手術で小さくなると、
消化機能が低下するので、
6回食(3回の食事と3回のおやつ)
となる。
絶食期間も場合によっては、
長くなるし、
何より当たり前に食べれる、
これ当たり前ではない。
食べれるようになると回復が早い。
いくら点滴や胃瘻で補っても、
食べることの回復に勝るものはない。
また、
高齢になると、
嚥下機能が落ちる。
食道と気管は接しており、
自然と食道にはいるようになっている。
よく間違ってむせたと言う状態が、
自然におきる。
気管にはいると、
通常は咳嗽反射といって、
咳がでて出そうとするが、
それができなくなる。
誤嚥性肺炎もまた、
唾液は自然に飲み込めるものだが、
高齢になると、
サイレントアスピレーションといって、
自然に誤飲しているので、
気づいた時には、
もう誤嚥性肺炎になっていることが多い。
私の父も最後は、
食欲もなくなり、
2回目の誤飲性肺炎で他界した。
食べることは、
①栄養補給、
➁消化器にを適切に使うこと、
食べたら出ることが大事。
③咀嚼、嚥下機能を適切に使う。
④歯を大事にする。(口腔内を大事にきれいに)
⑤食を通して、味覚を感じる。
⑥食の思いで
病院では、
本人の志向は反映できないことが多い。
栄養補給や治療の一貫のことが多い。
少しでも食べれたらと思い、
差し入れをお願いすることもある。
食事介助、
口腔ケアが、
とても重要であり、
看護師、
介護士の仕事の大事なところでもある。
口から食べる大切さを、
知っているからこそ、
会話の中で、
なぜ食べられないのか、
志向を聞いたり、
関わりを持っているのである。
消化器に携わってきた看護師が、
感じることである。
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