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世界のビジネスエリートが知っている 教養としての茶道

"茶道のおもてなしの心はお茶室やお茶会のみで活かされるのでなく、毎日の仕事や生活、人間関係など実社会で活かしてこそのものと思っています。"2021年発刊の本書は国内外でお茶会やマナー研修を行っている著者がビジネスパーソン向けに書いた知っておきたい『教養』としての茶道。

個人的に様々な分野の『教養』本にハマっている事、そして伝統美術としての『茶道』にも関心がある事から本書を手にとりました。

さて、そんな本書は"裏千家"茶道歴40年、講師歴25年。世界各国のVIP向けのお茶会を開き、また企業研修も担当し、自ら"グローバル茶道家"を名乗る著者が、テクニカルな部分ではなく【"ビジネスや生活の知恵"としての茶道の魅力】を何故、各国VIPや松下幸之助といった企業家が興味を持ったか?の紹介から始まり、最低限知っとくべき『茶道の歴史や知識、マナー』そして、日常的に活かしたい『茶道の言葉』と共にわかりやすく紹介してくれているわけですが。

率直に言って、冒頭から第二章までの約80ページ『外国人やエリートは何故、茶道に惹かれるか』については、残念ながら【どちらも縁遠い私】としては少し冗長というか、くどくて退屈だった。

一方で三章からの後半約150ページでようやく披露される『これだけは知っておきたい茶道文化や歴史、そして周辺の伝統文化やマナーについ』ては、日本美術史の講義の為、何冊か茶道の本を読んできた私にとっては【復習プラスアルファ的な楽しさ】があり、例えば『千利休のお茶が"本能寺の変"以降に独自路線になった』などの雑学は、さらに深掘りしたい。と知的好奇心を刺激してくれました。

仕事で外国人の来客やVIPをもてなしたりする方の最低限のマナー本として、またテクニカルな部分ではなく、日常的な知恵として『茶道』に関心ある方にもオススメ。

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