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いくつになっても、自分のやりたいことを見つけたいと諦めない人は素敵だ。【ワタシは最高にツイている(小林聡美 著)】

エッセイって奥が深いよ!
奥が深いんだよ、ママ!!
皆様あけましておめでとうございます。
今年もどうぞよろしくお願いいたしますとともに、皆様のご健康とご多幸をお祈りします。
(すみません、今年も突然です)

女優として活躍されている小林聡美さんのエッセイ「ワタシは最高にツイている」を読みました。

なんだかエッセイって、当たり前なのですがそれぞれの人の個性や雰囲気や、人となりみたいなものがすごくよく表れていて、それぞれの人生を覗き見ているような…その人の人生の宝物を少しおすそわけして頂いているような…そんな気分になりますね。
なんか、心の機微のようなものを書いている人もいれば、
スピリチュアルな雰囲気の方もいて、
しかもその時その時で感じることや体調も違うわけで、
同じ人が書いたものだとしても、二つとして同じエッセイは生まれないわけですよね。
エッセイって…人間じゃん…。
私は図書館にいろんな人間を借りに行っているのか…!?
(ううううん!!?!?)

小林聡美さんは映像作品を通して拝見する印象だと、すごくパワフルで、
自分の世界観をしっかり持っていそうで、冗談も通じそうなユニークな方って感じ。
エッセイの中でも、そのイメージのまんまでした。
(きっと裏表の無い爽やかな方なんですね)
本書の中では、小林さんがハードスケジュールをこなす中で、
偶然ひょいと作られる優雅な空き時間を存分に楽しむ様が綴られているのですが、
私の心に一番残ったのは、興味を持ったり、いいなと思ったことはすぐに自分で真似してみる、という素直さと行動力こそ、人生を面白おかしく生きる秘訣なのかも、と私自身が思えたことです。

例えば、もうすぐ90歳になるという女性が美しく庭を整え、自然の恵みをふんだんに活用して美しく生きる様子をテレビで見た小林さんは、
ご自身の所有する別荘に直行、ナチュラルボヘミアンな暮らし作りのためにとにかく奮闘する、、とか。
例えば、フィンランドで泊まったファームで薪を割って暖をとる生活に居心地の良さを覚えた小林さんは、
ご自身の所有する別荘に直行、薪割りセットをホームセンターで買い込んで、日本で再現する、、とか。
その時体感した感動とか心地よさとか、見逃してしまいがちだと思うんです、忘れてしまいがちだと思うんです。
思い出は思い出で、美しいものですが、
私は小林さんの自然に「いいな」と思ったものを生活に取り入れる素直さや、それをやってのける行動力がとても素敵だと感じたのです。

なんだろう、話は少しずれるかもしれませんが、
日本では、自分を見つめるための期間って、自分で勇気を持たないと確保しにくくないですか?
例えば、高校を卒業するタイミングで間髪いれず、大学進学や、就職や、浪人…みたいな進路を選ぶ必要があるじゃないですか。
もちろん特に進路を決めないで卒業する方もいらっしゃると思いますが、
おいプー太郎みたいなこと言われてなかなか肩身の狭い思いをするような印象があります。
(ニートはつらい、日本だと、特に周囲の目が痛いです。なんなんだろう、本当に他人に非難されているんですかね?自分の中の罪悪感が過剰反応してるだけ?)
でも北欧をはじめとする海外諸国では、大学進学の前に、やりたいことや学びたいことを見つける時間を設ける、(旅に出て他文化と触れ合うなど)みたいな習慣はよくあることらしいのです。

会社でも、たまに年上の方と話していると
「やりたい事が分からないから退職したら世界中旅行してみたい」
みたいな事を伺う機会があったりするのですが、そりゃそうだよな、って思います。
だって、今まで身を粉にする勢いで働きづめになることこそが正しい、とされてきた価値観の中で働いてきた人生の先輩方は、
もしかしたら自分の幸せを追求するより、会社の利益を追求した時間の方が多いかもしれないのです。
だからどんどん皆外に出て行こうやって思います。
こんな年して自分探しなんて恥ずかしいとか言う人もいますが、私は何歳になっても自分探しを諦めない人は勇敢で人に流されない強さを持つ素敵な人だと思います。
そして小林さんのように気に入ったものや好きと思えたものやいいねと思えたものがあったら、
どんどん持ち帰って自分の世界に取り込んでいけばいいのです。
そうやって自分と見つめ合って、自分を大切にして、理解してあげればいいと思います。
今までどんな価値観の中で生きてきたって、いくらだって価値観をアップデート出来るし、自分の生き方は変えられる。
自分の「好き」はひとつにまとまっていないものなのです、世界にバラバラに散らばっているものなのです。
それを自分の感性で一つ一つ拾い集めて一つの世界を作り上げたら、
会社や何か人の作り上げた団体の中ではなく、
そここそが自分にとって最も居心地の良い、自分の居場所なんだと思います。

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