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昨日までお腹の中でずっと一緒だったのに|産後のサポート|育児日記

妊娠、出産、産後ー

一番しんどかったのはいつ?と聞かれたら、私は間違いなく産後です。

妊娠も出産も、その辛さや痛みについて先輩ママから聞くことはありました。

でも、産後については誰も具体的に話してくれなかった。

「旦那さんは休めるの?」
「ご両親は手伝いに来てくれるの?」
「お世話が辛くなったらいつでも連絡してね!」

口を揃えたようにサポート体制について質問されるなぁ。そんな心配することあるかな?

呑気な私はそんな先輩ママの優しさに気が付かず、

「多分大丈夫です!」

と満面の笑みで答えていた。

産まれてからのことは何も想像できないけれど、
出産という一大イベントを終えたら、あとは赤ちゃんと幸せな時間を過ごすだけ。

そう思っていた。


かわいくて仕方がない、生後初日

そして迎えた出産当日の夜。

早速、母子同室がスタート。

出産から数時間ぶりに赤ちゃんと再会。


初日は授乳のタイミングのみ会うことができるらしい。

無痛で産んだので出産や会陰切開の痛みはなく、体力、精神ともに万全の体制で面会を迎えた。

はい、かわいい!

数時間ぶりに会う赤ちゃんは目を開いていて、でも眠そうで。

まだ外の世界に慣れていない感じがいっそう可愛くて、授乳の時間がとにかく待ち遠しかった。

「おかきさーん、授乳終わりました?」

「はい、離れたくないぐらいかわいいです〜!このまましばらく一緒にいてもいいですか?」

自分から母子同室を先に始めてしまうほど余裕だった。


そして迎えた母子同室、生後2日目

「今夜から授乳スタートです。
大変だと思いますが、今日は頑張ってみましょう!!


大袈裟な。泣いたら授乳したらよろしい。
余裕ですわ。ね、赤ちゃん♡



そう思っていたのに。


ーおかしい。
ついさっき飲んだよね?
なんでもう泣いてるの、、?
眠たいよ、強くかじらないで、痛いよ、、
麻酔も切れてきた…?座ってられない、、

身体の痛み、眠気。

これから毎日こんな生活が待ってるの?
いつ授乳したらいいかも分からない。
なにをしたら泣き止むのかも分からない。

今日は頑張ってと言われたし、初めて赤ちゃんと過ごす夜だし、ナースコールを押す勇気もない。

1時間おきに泣いて起きる赤ちゃん。
徐々に疲弊していく私。



気付けばもう朝の4時。



「おかきさーん、赤ちゃん迎えに来ました〜!」


検診のため助産師さんが赤ちゃんを迎えにくる。

授乳の時間を記録した用紙を確認する助産師さん。

(頑張ってと言われたのに。初日からこんなに頻回授乳して、ダメと言われたらどうしよう、、)


私の身体のメンタルはもうボロボロ。

涙を堪えて助産師さんのチェックを待つ。

「うん。お母さん、よくがんばりましたね!大変だったでしょう。」

かろうじて下まぶたの厚みで支えていた涙が、表面張力を突破してこぼれ落ちた。

やっぱり大変な夜だったんだ!

自分が我慢強くないからじゃなくて、大変と言ってもらえる状況だったんだ…


張り詰めていた緊張の糸がぷちんと切れて、一気に安堵が押し寄せた。


「赤ちゃんがなかなか泣き止まなくて、、1時間おきに泣いちゃうので大変でした、、」

助産師さんは、私の弱音を聞きながら、泣き叫ぶ赤ちゃんを抱っこして

つい昨日までお腹の中でお母さんに包まれいたんだから。あったかいお腹で安心して過ごしてたところから、急に1人になったんだもの。寂しくて泣いちゃうよね。

と声をかけてくれた。


ああそうか!寂しいのか!赤ちゃんも寂しくなるのか!


つい昨日までお腹の中でずっと一緒だったのに、急に1人で寝かされて、赤ちゃんも寂しくて不安なんだ。

なんていじらしく可愛いんだろう。いくらでも抱きしめてあげよう。


「先輩ママ」になる

どうやって人を頼ればいいのか分からない。
赤ちゃんが何を求めているのかも分からない。
こんなんで、退院してやっていける自信がない。

いや、違う。

赤ちゃんも外の世界に慣れていないし、私も赤ちゃんとの生活に慣れていないだけ。

まずは赤ちゃんが外の世界に慣れて生きていけること、そのことだけを考えれば良いんだ!


赤ちゃんのためと思って、たくさん人を頼ろう。


先輩ママが、どうして産後については体験談ではなく、頼れる人を聞くのか?頼っていいよと言ってくれていたのか?

きっと、みんな同じように産後1人で頑張ろうとして大変な思いをしたんだと思う。

赤ちゃんはかわいい、けどお世話に疲れることもある。いつそのタイミングが来るかは人それぞれ。

私たち先輩ママは、これから出産を迎えるママたちに頑張れとは言わないし思わない。

「頼れる人は周りにいる?困ったことがあったらいつでも連絡して!」

ただ困った時にいつでも助けてあげたい。
かつて、私がかけてもらった言葉のように。

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