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【3分で学べる偉人の名言】 生きるために食べよ 食べるために生きるな
生きるために食べよ
食べるために生きるな
本日は古代ギリシアの哲学者「ソクラテス」の言葉。
ソクラテスはとても有名なので、その名を知らない人の方が少ないとは思うが、ソクラテスの名前とセットで覚えている言葉といえば
「無知の知(己の無知を自覚することが真の認識に至るとする、真理探究の基本的な考え方)」
だと思う。
私も「無知の知」という言葉が好きで、いつでも「知ろうとする」人であろうと心がけている。
今回はその有名な言葉ではなく、授業でおそらく習ったことがない言葉を見つけ、この言葉に惹かれたので紹介させていただいた。
人生のほとんどの時間を“働いて過ごす”多くの人間にとって、「生きる=働く」と解釈しても良いと思う。
その上でこの言葉を考えてみると「何のために生きて(働いて)いるのか」の姿勢を問われているのではないだろうか。
「食べるために生きる(働く)」という答えは全く悪いことではないと思う。
むしろ、多くの人がこの動機で働いているのが普通ではないだろうか。
ただ、幸いなことに現代の日本では、社会インフラがかなり整っており、仕事が出来なくても最低限暮らしていける状況が整備されている。
ある意味現代の日本が、この言葉を発したとされているソクラテスの生きていた2500年くらい前の“働かなくても食べていけた”ギリシアに追いついてきたともとれる。
古代ギリシアでは奴隷を雇うことによって働かない生活を実現させていたが、さすがに現代の日本ではそういうわけにはいかない。
なので法律や政治によって、誰でもそのような救済措置が受けられる体制が整えられていることには、時代の流れと共に人類がちゃんと進歩してきたことが窺える。
そんな、極論を言えば「働かなくても飢え死にすることのない」、恵まれた環境下にある現在の日本人にとって、ソクラテスの言葉の「食べるために生きる(働く)な」という部分は本来であればクリアできているはずである。
それでもなお、多くの日本人が「食べるために生きて(働いて)いる」のかというと、
「周りと同じでいたい」
という考え方の人が多いからだと思う。
「周りと同じか、それよりも少し上の暮らしがしたい」であったり、「周りと同じか、それよりも少し上の資産を保有していたい」という考えだ。
そして、それ以上に強い根本的な欲求として、「決して周りよりも下の暮らしはしたくない」という、いかにも日本人らしい思考が、私たちを“労働の奴隷”にしてしまっているのである。
生きるために食べよ
食べるために生きるな
この言葉は、“労働の奴隷”となっている私たちに、奴隷であることを気づかせてくれると同時に、奴隷という立場から脱却し、本当の意味での「自分の人生」を勝ち取るきっかけを与えてくれる。
2500年前のギリシアから現代の日本人に向けられた時代を超えて届けられたメッセージだと感じてしまう。
そういった意味で、このソクラテスの言葉は、多くの日本人にとって「誇りを持って働く」ためのヒントになってくれるものだと思う。
先ほども述べたように「食べるために働く」ことも正解だが、私の場合はそれと同時に「自分の仕事が誰かの役に立っている」と実感できたり、「自分はこの仕事がやりたいからやっている」と思える働き方や、人生の選択をしていきたいと思う。