ほめて育てる、難しい?
育児相談では、「叱らない育児」「ほめて育てる」の話はよく聞きました。
そもそも、言葉のわからない赤ちゃんに「ほめる」ってどうやるの?というところからなのかと思いますが、私なりのほめる育児の話を書いてみます。
「叱る」については、話が複雑になってしまいそうなので、今日は「ほめる」ことについて書いてみようと思います。
ほめるとは
ほめるとは、「高く評価していることを伝えること」だそうです。
「高く評価」というとピンときませんが、確かに「よくできたね!」「頑張ったね!」とは高く評価していると言って差し支えないですね。
「評価」なので、基本的には上に立つ者から下の者に向けて行われる行為です。
ほめるのをダメという人もいる
一般的に育児において「ほめる」ことは良いこととされています。
「よくできたね」「頑張ったね」は、よく使うワードです。
ですが、上下関係があってこその「ほめる」なので、親子に上下関係は不要だという考え方を持つ人の中には「ほめるのはダメ」という人もいます。
心理学者のアドラーも、「上下関係になっちゃうから、ほめるのダメ」と言っています。
(すみません、こんな簡単には言っていません。アドラーの話はもっとちゃんと書きたいです;)
部下が上司をほめることはほとんどないので、やはりほめるというのは上から下への評価なのです。
また、ほめる→成功した時しか相手を認めないことになるので、ほめない方がよいという人もいますね。
ほめるはダメなら、どうしよう?
では、ほめない方がいいのか?というと、そんなことはありません。
私は「ほめる」のニュアンスの違いなのかと思うのですが、「結果」に対して「ほめる」だと、よかった時しかほめられないし、やはり「評価者」として、上と下との関係性をより強くしてしまいます。
でも、「言動やプロセス」を「認める」ではどうでしょうか。
結果が良くても悪くても、それをしようとした、やろうとしたことを認める。
もちろん良い結果が出ていれば「一緒に喜ぶ」これなら上下関係にはなりません。
何をほめる・認めればいいのかわからない
このような話をすると、「ほめるのも難しいのに、認めるなんて、どうしたらいいのかわからない」とよく言われるのですが、すごく簡単・シンプルでOKです。
基本的には「存在を認める」だけで大丈夫です。
どのように実践するかというと、『その子の行動に”感嘆詞(お!)”を足すだけ』です。
例えば、いつも朝ごはんをダラダラと食べてしまい、催促されないと支度にとりかかれない子がいたとします。
毎日朝ご飯をダラダラ食べているので、ほめようとすると「よくない行動を無理やりほめる」ことになってしまうので、ほめたくない問題行動をほめることになり、不自然なコミュニケーションになってしまいます。
「お!+行動」の声掛けなら、一応ダラダラでも食べてはいるので、「お!食べてるね!」と、これだけです。この
声掛けならできると思いますし、声掛けはこれだけで十分なのです。
子どもにとっては今食べている状態を、親が見ていてくれるという満足感が得られ、この言葉を聞いてさらにダラダラを加速する子はあまりいません。
子どもは基本的に「見ててほしい」
なぜ子の声掛けだけで十分かというと、年齢にもよりますが、子どもは「あなたに注意を向けてるよ」ということだけで満足だからです。
難しい声掛けやテクニックは一度手放して、うまくいっている時もうまくいっていない時も「お!+行動」の声掛けをやってみてください。
きっと、よい行動はより強化され、悪い行動は少しずつおさまっていきます。
ほめるも叱るも賛否両論ですが、育児に間違いはありません。
やってることに、お!をつけるだけの簡単な声かけ、よかったらやってみてください。
お読みいただきありがとうございました。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?