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古城をみて美味いキッシュを食べるまで|パリ2015 #5(完結)

前日の行程:
人見知りでビビリな僕が、一人でカフェに入ってキッシュを食べるまで。

ロワールへのオプショナルツアー 最高な解説

フランスの城を観ておきたい。世界史B的な意味で。

そう思ってオプショナルツアーを日本で予約しておいた。

パリ出発のオプショナルツアーと言えば、モンサンミッシェルが定番。しかし、パリからモンサンミッシェルまでは350kmほど。せっかく行くなら一泊したい距離だ。

そんなわけでモンサンミッシェルは魅力的だけど、それは次回のお楽しみとして、今回は、シャンボール城、シュノンソー城などの中世の城をめぐる「ロワール古城めぐり」なるツアーを予約していた。

朝7時15分、オペラ座近くの日本人向けツアー会社マイバス社に向かう。入ると「いらっしゃいませ。おはようございます。」と声をかけられ、久しぶり(3日ぶり)に日本語を耳にする。

ロワール行きのバスと同じような時間にモンサンミシェルツアーもあるらしく、集合場所にはモンサンミシェル行きとロワール行きの人がバラバラといた。先にモンサンミシェル行きが出発し、次いで、ロワール行きの自分たち18人が出発。

バスがやたら豪華で電動フッドレスト付きの広々バスで超快適。これは寝られる、と思ったが、よい意味で裏切られた。

ガイドの説明が面白過ぎる。世界史B的な意味で。

有名な話だが、フランスには「政府公認ガイド」という職業があり、トライリンガル&歴史・文化・美術などの専門知識が必要な資格になっている。つまりは学芸員+通訳のような、ハイレベルな職業。さすが観光大国フランス。力の入れ方が別格。

この日の担当ガイドは、高橋保さんという方。歴史・文化財が専門の政府公認ガイド。歴史好きにはたまらない。
思わず紙とペンを取り出しメモを取る。受講生気分だ。

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オペラ座前を出発したバスは、ルーブル中庭を抜けパリの外周高速を抜けてロワールを目指す。パリの外周高速が、おおよそ昔の外壁だったらしい。パリを抜けたところで運転手が交代。フランスは交通法が厳しく長時間の運転が出来ないとのこと。

途中ジャンヌ・ダルクで有名なオルレアンも通っていたが、高速道路なので特に何も見えず。残念。ただ地名看板はちゃんとジャンヌ・ダルクだ。

それにしても、パリを少し離れただけで広大な田園風景があるあたり、さすがフランスは農業大国。食料自給率120%は伊達じゃない。

ロワール古城とルネサンスの予備知識

パリからロワールまでおよそ2時間。この時間、ガイドの高橋さんによるガッツリ解説。
ロワール地方は、ヴァロワ朝後期のフランソワ1世、その子のアンリ2世の時代。イタリアからルネサンスが伝わってきて、フランス人たちが「オレたちのルネサンスはこれからだ」となっている時代で、フランソワ1世に招かれて、かのレオナルド・ダ・ヴィンチが晩年を過ごした城がロワールにある。

このときのメモをもとに、帰国後に資料にまとめた。

ロワール古城めぐり

シュノンソー城 マカロンでかい。

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フランスのマカロンがどら焼きだった。

シュノンソー城に到着。朝食を食べていなかったので、入り口の売店でマカロンを買った。1個5ユーロ(≒500円)で、日本のマカロン感覚的に、高過ぎの観光地価格か。と思った。が、渡されたマカロン、どら焼きのような大きさ。しかもとても美味しい。

前日夜に食べた美味しくないキッシュの次は、美味しいマカロンを食べられて大変幸せ。

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さてシュノンソー城。橋の上に建てられた珍しい古城だ。

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城主はアンリ2世、そして正妻カトリーヌ・ド・メディシス、愛人ディアヌ・ポワティエ。様々なところにある彼らのイニシャルと、それにこめられた意味が印象的。H(アンリ)とC(カトリーヌ)とD(ディアヌ)。

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ガイド高橋さんによると、色恋好きのフランス人にとって、アンリ2世とカトリーヌとディアヌにまつわる色恋物語がお好みだそうで、城の美しさとともに人気だそう。アンリ2世が城に残したイニシャルに込められた想いは、なかなかに面白い。

ロワール古城めぐり2

クロリュセ フランソワ1世のダ・ヴィンチ好きっぷり

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クロリュセは、フランソワ1世に招かれたレオナルド・ダ・ヴィンチが晩年を過ごした館。

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中はダ・ヴィンチ博物館といった様子で、彼の発明品の展示と解説ビデオ。二重螺旋の動きなどは、CGがないとどう動くのか分からないのでありがたい解説。

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面白いのが、復元された食堂。ナイフとフォークが置かれ、一見すると普通の食堂。だが、当時のフランスはナイフとフォークの文化が無かったそう。ルネサンスを迎えていたイタリアからきたダ・ヴィンチのために、先進的な食堂を作ってあげていた。ということらしい。フランソワ1世、ダ・ヴィンチ好きすぎ。

ちなみに、このクロリュセから、フランソワ1世のアンボワーズ城が見える。
フランソワ1世「オレのことをいつも思い出してね」

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クロリュセ近くの洞窟にあるレストランで昼食。

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ツアーのメンバーと同席になり、せっかくなのでボトルワインをいただく。ワインは美味しいが、食事は普通だ。

シャンボール城 ルネサンスへの憧れ

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フランスの城の中でも特に有名なシャンボール城。当たり前のように世界遺産であるほか、実写映画の「美女と野獣」の舞台になっていたりする。

城主はダ・ヴィンチ大好きフランソワ1世。だが彼の居城ではなく、狩のため「だけ」に作った城。そのため、普段彼がいないときは城の中は空っぽで、彼が滞在するときだけ、地元の家々から持ち運んできたそう。なんと手間のかかることを。

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ただシャンボール城、権勢を誇ったフランスルネサンスの城として、巨大さと荘厳さはさすが。塔の間を歩くと世界が違う。

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フランソワ1世のルネサンス様式への憧れが随所にみられ、二重階段(登りと下りがすれ違わないという階段。ダ・ヴィンチが作った説あり)などがその代表。

城下でマルシェが開かれていて、いろいろと物色したかったものの、すでに朝のマカロンでユーロが尽きていたので買い物できず。クレジットカードにキャッシング機能をつけていなかったことが、ここで影響が出るとは。

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最後に美しい対象を持つシャンボール城の正面を撮るため、農場をダッシュ。時間ぎりぎり。

カフェで食事 フランス料理とは

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時刻は夕方に差し掛かるころ。バスはパリに戻る。途中、高速で事故があり大渋滞しており、運良く脱出して迂回することができたので若干遅れたものの無事パリに到着した。迂回のおかげで、田舎の街中の風景をみることができたのが幸い。

そのまま解散だったが、バスで一緒になった方とカフェで食事をすることに。運良く日本語のメニューもあり、お酒を飲みながら2時間ほど食事。ロゼ、最高に美味しい。

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フランスで会った日本人同士。自然と話題は「フランスで何を食べたか?」という流れに。

ぴよまろ「昨日、パッサパサのキッシュを食べた」
A「スペイン料理が美味しかった」
B「毎日ホテルの隣の謎の中華料理を食べていた」

フランス料理とは。

そんな中、食事をしていた一人が、翌日帰国だと言う。こちらも朝の便で帰国なので、詳しく聞くと、同じエールフランスということが分かる。翌朝の待ち合わせをして解散。

帰国 ついに美味いキッシュを食べる

早朝にホテルチェックアウト。宿泊費は支払い済みだったが、どうも別途税金がかかるらしい。ユーロを出したらおつりが無いというのでカードで支払いを済ませる。カードが使えたことに感謝。

待ち合わせ場所に向かう途中、駅の売店でキッシュを買う。

キッシュ、美味いじゃん。。。

前々日、シャンゼリゼのカフェで食べたパサパサのキッシュは何だったんだ。この美味しいキッシュの店の名前「Paul」を覚えておこう。

7時半にオペラ前で待ち合わせ、ロワシーバスでシャルル・ド・ゴール空港へ。出国手続きを済ませた先ではお土産物屋の挨拶が「グッモーニン サー」に変わっていた。この時点で早くも「ボンジュール ムッシュー」が懐かしい。

割と時間があったので、お土産を調達する。チーズを購入したところ、クーラーバッグも一緒に買え、みたいなことを言われたのでまんまと買う。これは買わなくてもよかったのでは。。。

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飛行機に搭乗し、楽しかったフランスに別れを告げる。機内ではほとんど寝ていたので、いつの間にか食事が来ていたりしていた。

早朝に日本に到着。一旦家に戻り、荷物を整理したら午後から出勤だ。職場のある東京駅で昼食を買いに大丸デパートによる。

「Paul」、日本にもあった。(大丸東京店地下1階)

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