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「言葉」という名の宇宙を巡る。 『舟を編む』読書感想
気付けば、今月も下旬。時が経つのが早いと感じる今日この頃・・・🥲
今回は、そんな日々過ぎる中で、当たり前に使っている言葉について今一度考えるきっかけがありました。
言葉の奥深さ、そして言葉が持つ力に感動。
三浦しをんさんの『舟を編む』を読んだ後、私は言葉に対する意識が大きく変わりました。
一部、ネタバレがあるかもしれません。ご了承ください。
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あらすじ
平凡な出版社で辞書編纂の仕事に就いた馬締光也。彼は、言葉の意味を一つひとつ丁寧に調べ、辞書にまとめ上げるという、地道ながらもやりがいのある仕事に没頭していきます。周囲の理解を得られず孤独を感じることもありますが、言葉の奥深さに魅せられた馬締は、辞書編纂を通して自己成長を遂げていきます。
登場人物紹介
主要な登場人物を紹介します。ほかにも、素敵な人物たちが出ていますので、読んでチェックしてみてくださいね。
馬締光也: 主人公。辞書編纂の仕事に情熱を燃やす、純粋で真面目な青年。
荒木公平: 馬締の上司。ベテランの辞書編集者で、馬締を厳しく指導する。
西岡正志: 馬締の同僚。明るく気さくな性格で、馬締を励ます。
テーマの考察:言葉の力と、それを紡ぐ人間たち
自分なりの考察をしてみました。拙い考察なので、聞き流す程度で読んでください。
『舟を編む』は、言葉の力と、それを紡ぐ人間たちの物語です。
辞書編纂という一見地味な仕事を通して、言葉が持つ奥深い意味や、言葉が人々を繋ぐ力、そして言葉が時代とともに変化していく様子が描かれています。
特に印象的なのは、言葉の意味を一つ一つ丁寧に追究する馬締の姿です。
彼は、辞書に載せる言葉の意味を調べるだけでなく、その言葉が生まれた背景や、人々の心にどのように響くのかを深く考察します。
この馬締の姿勢は、私たちに「言葉」に対する意識を改めるきっかけを与えてくれるように感じました。
読んだ感想:言葉の奥深さ、そして変化
この小説を読み終えた後、私は言葉に対する意識が大きく変わりました。
例えば、日常的に使っている「好き」という言葉一つとっても、その意味は人それぞれ、そして時代によって変化していくものだということに気づかされました。
「好き」という言葉は、単に「嫌い」の反対語ではなく、その中には様々な感情が込められています。
例えば、「音楽が好き」という場合、それは単に「音楽を聴くのが嫌いではない」という意味ではなく、「音楽を聴くことで心を躍らせたり、ストレスを解消したり、感動したりする」といった、より深い感情を表していることが多いです。
このように、「好き」という言葉は、対象に対する肯定的な感情を表すだけでなく、その対象との関わり方や、そこから得られる経験など、多岐にわたるニュアンスを含んでいます。
一つの言葉には、時代が変わるとともに複数の意味が出来上がり、それがどんどん広がっていくことを実感しました。言葉は、生きているものなのだと・・・
まとめ
『舟を編む』は、言葉の奥深さ、そして言葉が持つ力を私たちに教えてくれます。
辞書編纂という一見地味な作業を通して、言葉に対する私たちの意識を大きく変えてくれる作品です。
この小説を読んだ後、私は言葉を使うことの大切さ、そして言葉を通して人々と繋がっていくことの素晴らしさを改めて感じました。
言葉は、単なるコミュニケーションツールではなく、私たちの心を豊かにし、世界を広げるための大切なツールなのだと思います。
ぜひ読んでみてください!