脂肪細胞はホルモンをだしている??
こんにちは!保健師のナビです!
私のnoteでは、健康に役立つ情報をちょっとずつ発信しております。
突然ですが、脂肪細胞はもともとホルモンのような物質を出していたことをご存じでしたか?
実は、腸内細菌のように、善玉と悪玉の物質をだしているのです。
善玉について
①レプチン
食欲を抑えるホルモンですね。
脂肪細胞が大きくなると、「これ以上エネルギーをとらなくてもいいよ~」とレプチンを出して脳に伝えています。
脳はこれを受け取ると、「もう食べなくても大丈夫」と食欲を抑えてくれるのだそうです。
しかし、内臓脂肪が肥大化した状態(肥満)になると、脳にレプチンが効きづらくなり、食欲を抑えることが難しくなるのだそう。
他にも、脂肪細胞は身体によい物質を出しています。
善玉の2つ目は
②アディポネクチン
血糖値を下げるインスリンの効きを良くしたり、LDLコレステロールの抑制、血管壁の修復、血圧の低下、炎症を抑える作用を持っています。
身体に役立つ物質ですが、脂肪細胞がエネルギーを貯めこみすぎて大きくなると、分泌が減るという性質を持っています。
善玉の物質は以上の2つです。
悪玉について
ここからは、悪玉の物質をご紹介していきましょう。
③レジスチン
血糖値を下げるホルモンであるインスリンを効きづらくする物質です。糖尿病の原因になります。
④TNF-α
こちらも、インスリンを効きづらくする物質です。そのほか、細胞や組織に炎症を起こす作用もあります。
⑤アンギオテンシノゲン
血圧をあげる物質です。
⑥PAI‐1
血栓をできやすくする物質です。動脈硬化の原因になります。
⑦IL-6
炎症性サイトカインで、ウイルス感染やアレルギーの時も出てくる物質です。これも全身の血管に慢性炎症を引き起こし、動脈硬化の原因になります。
悪玉の物質の困った点としては、脂肪細胞が大きくなると、分泌が増えるというところです。
肥満が高血圧や脂質異常症を招くメカニズムには、この悪玉の物質が大きく関係しています。
皮下脂肪と内臓脂肪の違い
脂肪には、身体を寒さや飢えから守るための皮下脂肪と、皮下脂肪でため込みきれずに本来つくはずではない心臓や肝臓についた内臓脂肪の2種類があります。
内臓脂肪から出た悪玉の物質はダイレクトに肝臓やすい臓、心臓の血管に入るため、より内臓を傷つけてしまうのです。
健康診断で「内臓脂肪を減らしましょう」というのは、心臓や肝臓を守りたいからなんです。
生活習慣病のメカニズムについて、少しでも理解いただけたでしょうか?
余談ですが
ちなみに甘いジュースやファーストフードを習慣的にとる人は、取らない時と比べてアレルギー性鼻炎や風邪、アトピーををこじらせやすく、治りにくいことがあります。これは糖分の摂りすぎによる糖毒性や脂肪細胞の肥大化による全身の慢性炎症が関係しています。アレルギーや鼻炎で困っており、上記の習慣がある人は、一度やめてみましょう。症状が改善する可能性があります。
ここまで読んでいただき、あありがとうございました!
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