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トモコレとかいう、クッソ残酷なゲームの思い出を語ってみる

今から十数年前、「トモダチコレクション」というゲームが流行った。

神ゲー

島に住民を強制的に閉じ込め暮らさせて、服やご飯を与えたり、インテリアを整えたり、住民の誰かと誰かが友人になったり恋人になったり、精神的落ち込みや病気を治したり、島で住民を飼い慣らすとの生活を楽しむ日常ゲームだ。

どこぞのあつまってどうぶつが出てくる感じのゲームに多少似ている部分があるが、人間な上に実在・架空問わず顔のパーツをある程度似せてアバターが作れるのだから、リアリティーが増すってもんだ。

当時、友人が誰ひとりいなかった自分は、両親と祖父母、親類(毒叔父を除く)、各教科の先生数名、友人とは言えないが主要なクラスメート数名を登録していた。

好きな芸能人やアニメキャラはいなかったので、その類は作らず、全員現実に実在する人の繋がりで作った。

ちなみにこのゲームは住民を100人まで住まわせることができるんだけど、流石にリアルの知り合いで100人は厳しかったので、残りは「あ」とか「う」みたいな味気ない文字列の名前の初期アバターの男女で、適当に埋めた記憶がある。

私がこのゲームめっちゃ魅力的だなと思っていたのは、顔や見た目、声でなく、性格まで設定できるところだ。

こんな風に性格を設定すると、
性格が分類される。

設定した性格によって歩き方や話し方まで変わってくる。
例えばドライ系だとすげぇ手足を差し込むように(伝われ)シュシュシュッと歩く。

もちろん、設定した性格が本人の動作に近しいとは限らないのだけど、そういうギャップ含めてクッソ楽しいのだ。

余談だが、クラスメートが「トモコレでぴろろを作ってみたよ」と話してきたことがあった。
ドライ系かなと思ったら、どうやらクール系の「もじもじ型」だったらしい。
私ってそんなにもじもじ……してたかしら……もじもじ……

また、ゲームの仕様を利用して、こんな使い方もしてる人もいたらしい。

嫌いな奴をあえて住まわせ、カビたパンや独房、ボロボロの服を着せてゲーム内でひたすら虐める、なんてことができちゃうのだ。

私も嫌いなクラスメートは一応作っていたけど、普通にご飯も服も普通のものを与えていたので、言われてみるとそういう使い方は考えついてなかった。
もしプレイヤーにとってそういう使い方も、密かに考えていたなら、やはり任天堂、黒い、黒いぞ。

その代わり、特徴的な顔のパーツで悪意を込めたアバターの作り方を徹底していたので、見た目を異様に本人に近づけて(時に強調して)悪意を醸し出していたことを覚えている。

私は現実では当人にブスだとかデブだとか言われてたので、お前だって外見内面共にブスじゃねぇか、と思っていたから。
許されるよね。うん。

そしてその数年後、無印がよほど人気だったのか「トモダチコレクション新生活」という続編が作られた。

髪もピンクにできたり、
アバターのバリエーションも広がった

無印と比べると、さまざまな機能が追加された。

その中でも目を引く機能が「結婚して子供ができる」というもの。

一見おめでたい機能に見えるが、

「新しい家族ができました」って、予想だにしない組み合わせの男女が、ある日突然呼び出してきたかと思えば、ニコニコしながら赤ん坊を持って報告する姿は恐怖そのものである。

い、いつの間に……お前ら……?

自分と推し、好きなカップリングの推し同士が結婚するとかならまだしも、やっぱ子供ができるってなるとゲーム内とは言え、大変生々しいものを感じる。

私の場合は無印と同じく新生活の方でも、基本的には「現実世界に存在する人」しか作ってなかったのだが、それがかえって災いとなった。

ゲーム内で、自分の父親と学校の友人が結婚して子供が……みたいな展開になってしまい、なんとも形容し難い気持ち悪さを味わうことになってしまったのである。

あまりの気持ち悪さに、即座に父親を別キャラに作り替えたことを鮮明に覚えている。

……とまぁ、このような形でかなり遊んだ。今こうやって書いていると、またあのゲームを触りたくなってきた。

あの当時、ポケモンよりゼルダより楽しんだと言っても過言ではないのだから。

アラサーになった今でもSwitchにもトモコレ出てきてくれないかな、とニンダイのニュースを密かに心待ちにしている。

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