『信頼関係は努力』と教えてくれたドラマと、サポステに通う私
4月スタートのドラマも最終回を迎えたというのに、今書きたい内容が、1月期のドラマで学んだ言葉。
『厨房のありす』という、私が激ハマりしていたドラマの中で、
前田敦子さん演じる三ツ沢和紗が言っていたこと。
自閉症スペクトラム症の八重森ありす(門脇麦)が店主を務める『ありすのお勝手』に、住み込みバイトとして働くことになった酒江倖生(永瀬廉)。ありすとその父と、2人で暮らしていた家で倖生も暮らすことになったが、自分の決まり事やこだわりが強いありすとの生活は、お互いに苦労が多かった。
ありすの幼なじみであるたくましい元ヤンの和紗は、倖生にも、ありすにも、別々に同じような言葉をかけていた。
「努力がいるんだよー、信頼されるって」
「信頼関係は努力だからね」
「一緒に住むためには努力がいる」
和紗自身、大人になるまでずっとありすに頼られて大変な思いもあっただろうけれど、これだけ頼られているのだから自分だけはずっとありすに寄り添おうと決めた。
寄り添おうとする努力。相手を理解しようとする努力。
ずっと続けてきた彼女の言葉だからこそ、倖生にもありすにも伝わる。
私がその言葉を糧に努力をしようと決めたのは、今年の春。
私は、地域の若者サポートステーションのPC講座(個々の練習だが)に通っていて、とあるWordの検定1級を受けることを目標にしている。
昨年秋に2級を受けた際は、鬱病長患いの私にとって”試験を受ける”という行為、環境をクリアする、ということが目標だった。それをクリアできたので、次は1級。
と、軽い気持ちで挑んでみているが、、、、、、
レベルが、あまりにも違う。
3月まで担当だった、信頼関係を築けていた担当の職員の方々に、そのとき練習に使っていた古いテキスト(サポステの所有)をどうか変えてほしいと懇願し、最新のテキストを購入してもらった。
が、新しくしてもらって本当によかった。
内容、傾向が違うのだ。
そして、4月から、信頼関係を築きつつあった担当の方が総括に回ってしまい、別の場所で仕事をしていた(以前関わったことはある)方がPCの担当になった。
メンタル患者にとって、信頼関係は、本当に重要で、、、、、、
そこに行って、雑談をすることも、社会に出るためのトレーニングだったりするし、家族以外の話し相手になってくれることで、解決するストレスなども多かった。
その方と会うことはできるが、頻度は格段に減る。
し、新しい担当の方と全く会話をせずにいるわけにもいかない。
その方は数年前、PCの担当に入っていたことがあるのだが、
口数が少なく、物静かな方というイメージだった。
これまで信頼関係を築いてきた方と、全く違うタイプだ。
でも、
私は、決めたことはブレずにやりたいタイプ。
1級を受ける。
だから、担当が変わろうが、私はサポステのPC練習に、これからも通うことになる。しかも1級があまりに難題なので、頻繁に通う必要がある(基本週2)。
だから、
私は、
ぎこちない会話になって苦しくても、
このひとと、信頼関係を築かなければと。
2級を、そのときの担当の方と一緒に、支えてもらって受けたように、
この新しい担当の方とも、一緒に目標に向かってもらえるように、私が歩み寄らなければと。
自分の目標を叶えるための環境を、自分で作りたいと思った。
担当の移行の期間があり、そして私の体調によりいけない日もありつつ、
4月下旬、とうとうその方、Mさんが、PCエリアのデスクの椅子に座っていた。
挨拶を、普通にかわす。
課題をやって、以前と同じように、その方に、見てもらうために声をかけた。
無言で、私の作った文書を見て、Mさんは
「、、、、、、いいですね。」
一言。
うーーーーん、、、、、、
ここをこうしてみました、など、なんとか、自分のできたこと、こうしたらよかったかな、ということを、話してみた。
別日には、文書をみてもらったら
「何か、感想はありましたか?」(やってみて)
と。
「感想、、、、、、、」
と、しばらく頭が混乱してしまった。
Mさんは、自発的に、何かを聞いてきたり、雑談を交えてフレンドリーに声をかけてくれるタイプではない。
それは性格であって、いきなりキャラが変わっても怖い話だ。
こちらが求めるより、自分が、自分を知ってもらうことかな、と思い、
データでは私の情報は共有されているだろうけれど、それは構わず、
自分から、
今なぜWordの1級を受けようと思っているか、2級のときはこういう目標だった、私がPCに通っている理由、今こういう病気で、ここに来ることで自分にこういうメリットがあるから来ていて、得意なことはこれ、苦手なことはこれで、こういう体調のときにはこれができなくて、、、、、、
など、自分のことを、以前の担当Yさんには知ってもらっていることを、とにかくMさんにも伝えよう、分かってもらおう、覚えてもらおうと、がんばった。
そうしたら、もしかしたらMさんも心を開いてくれるのではないかと。
今も、それを継続中だ。
これをやってみることによって、
例えば、
私の鬱病のことを考えたMさんが
「通い続けることやがんばることが大変なのではないか?」
ということを投げかけてくれると、
「いや、実は私の場合ここに通うことに意味があって、”就活!”ということをしようとするとまだ具合が悪くなるけれど、直接的なことではなく目標を立てたこのPCに関してはがんばれて、達成感が得られて、それが自分にとってプラスになる」
という説明ができる。
会話として、PCや体調の話をすることができるようになってきて、
「それであれば、先ほど〇〇って私言いましたけれども、△△のやり方のほうがもしかしたらいいかもしれないですね」
と、ちゃんと私の状況を組んでくれたりする。
そして、
実は、Yさんよりも、PCの知識自体が豊富であることが分かった。
これから私が覚えることになる、ショートカットキーなども当たり前に使っていたり、WordというかとにかくPCの知識がしっかりある方だ。
そして、以前、
図形の作り方についてわからないことがあって、
「私、後で調べてきますね」
と言ってくれたのだが、
私が1週間くらい休んでいたけれどそれを覚えていてくれて、
聞いてみたらちゃんと答えてくれた。
覚えていてくれるって結構、うれしかったりする。
私の通うサポステで、Wordの1級を受けたひとはいないらしい。
きっとみんな、それに向かうよりも就職へ向かったのかもな、、、、、、
そういう話をしてなんだかネガティブになったところで、
Mさんがなんと、
あるプリントを出してきて、
「実は、2級に受かっただけでもすごいんです。」
と、過去何回かの合格率の表を見せてくれた。
何故かはわからないが、私が受けたときの2級の合格率が、40パーセント台だったのだ。
そこだけ。
それ以外は、50パーセントちょっとなのだが。
なんとかして、私に自信をつけてくれようとしてくれたMさんだった。
和紗、一方的だけど、私はできてるかな?
間違ってはいないよね、多分、、、、、、
最近、なかなか頭が働かないこと、
そしてあまりに1級がヘビーでメンタルまで打ち砕かれそうなことなどで、
結構検定に対しての自信は失いかけている。
家族は
「今年度中と言わずやってみればいい」
といってくれるが、
もう、私は37歳だ。
さすがに検定ばかりに時間をかけていていいのだろうかという問題がある。
でも、なんだか、ここにきてどんどん社会性の面でうまくいかなくなってきて、集団での行動なんてできないしおろおろすることが増えた。まだ活躍してはいないが、ヘルプマークやそのメモ(こういうときこうしてくださいのお願い)にお世話になる日もくるかもしれない。
2級を受けたときより、そういう意味では調子が落ちている。
だから、とにかく、生きて何かをクリアすることがたのしくなるように感じられたら、今は勝ちかもしれない。
2級のときのような達成感、もう一度味わいたいな。
明日は、行ってくる。
体調がよかったら。
和紗、ありがとう。
がんばったらいけない、がんばれない病気でも、
自分のために、できることをする。
今、検定に向かう自分自身に、どうかブレず、自信をもって進んでいけますように。