元気でいてくれたんだ!と、うれしくなった。
寝違えたのか、朝、起きたときから首のつけ根が痛い。そうなると、頭が痛いような気にもなってくるからやっかいだ。今日はおとなしくして過ごそうと決意する。
しかし、ヨガはヨガだ。わたしの中で、ハードなことに定評のある火曜日のヨガだが、インストラクター・カップルの指示どおりにしずしずと体を動かしたところ、初めと終わりに入れられた舟みたいなポーズに腹筋を打ちのめされ、息も絶え絶えになって終えた。船のやつ、地味につらい。
夫の塩麹仕込み熱が、ついに次のステップへと進むときがやってきたようだ。郵便局へ行くと言って出かけたかと思えば、いろいろと買い込んで帰ってきた。さては、メインの行き先は郵便局じゃなかったな?
いつもの八百屋で有機仕込みの醤油を、いつもの肉屋で鶏胸肉を、いつもの食品店で米麹を。鶏胸肉は、自家製の塩麹に漬け込む。それから、米麹と醤油を取り出し、なにやら独自の配分で混ぜ合わせて、あらかじめ煮沸消毒してあったガラス容器2個に詰めた。ここから、醤油麹仕込みのスタートだ。塩麹のときと比べて、醤油麹はこの段階ですでにおいしそうだ。が、それは見た目だけ。味が追いつくまでにはまだ時間がかかる。これからまた2週間ほど、夫による麹菌の守り(もり)が始まる……。
夕方、散歩がてら、持ち帰り餃子の店まで歩く。今日は手軽に餃子でも食べたい気分だったのだ。餃子店の向かいには、わたしが好きな花屋さんがある。緊急事態宣言期間が始まってからも、しばらく宅配対応などでがんばっていたのだが、少し前に体調を崩したとかで、この状況を鑑みて大事をとってずっと休業していた。それが、今日、通りがかりに目をやると、ドアを開いて営業していたのだ。おお、元気でいてくれたんだ!と、うれしくなった。先日、義母にもらったお花がみんなしおれてしまい、そろそろ花のない暮らしが苦しくなってきたところでもあり、ちょうどよかった。決めた。ここで花を買って帰ろう、と。
店員さんと久しぶりに話をする。母の日の週末は、基本的には持ち帰りや配送の予約分のみの対応で営業を再開していたということ。母の日当日は、飛び込みのお客もあり、本当に最後の1本まですべて売り切れになったということ。
「母の日」というイベントによる影響も大きいだろうが、それだけではなく、日々の生活に花を必要としている人は多いのだなあ。わたしも含めて。店員さんと相談して、今時季の花である芍薬を買うことにした。店員さんがいうには、芍薬には、つぼみが固すぎてうまく開かないものもあるのだそうだ。「これは大丈夫そうかな」と、選んでもらった3本を大事に抱えて家路についた。芍薬のつぼみは、ブールドネージュのようにまん丸で、ここから、花びらが1枚ずつ開いていくのだと思うと、楽しみでならない。こまめに世話をして、大輪の花をきっと咲かせてみせるぞ。今日から、わたしによる芍薬の守り(もり)が始まる……!
(2020年5月12日)
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