見出し画像

『すごいタイトル㊙法則』に学ぶ

コピーライターという職業があります。
モノやサービスを売るために作る
「キャッチコピー」を考えるのに、
日々膨大な時間を費やす方々です。

日本で最も有名なコピーライター
いえば、糸井重里さんでしょうか。
あるいは、仲畑貴志さん佐々木宏さん
谷山雅計さんあたりも有名ですが、
一般的な知名度があるかと言われると
やや心もとない感じですね。

日本におけるコピーライターのはしり
となると、平賀源内だと言われたり
します。
「本日土用丑の日」が、うなぎを売る
キャッチコピーとしてあまりにも秀逸
なのは誰もが認めるところでしょう。
何といっても、うなぎの夏場の需要を
200年以上もの間、喚起し続けている

わけですから。

そんなコピーライターとして、
若くして様々な賞を獲得され、
独立して既に50冊近くの書籍を
世に出している、川上徹也さん

川上さんが一昨年出版された
『すごいタイトル㊙法則』
遅ればせながら読んだのですが、
予想通りとても面白かったので
ここで紹介させてください。

世の中でヒットした本たちの
タイトルを網羅的に分析
して、
どのような共通点があるのかを
かなり細かく検討されています。

その上で、最終的に13個の「法則」
導き出し、豊富な具体例を用いながら
説明してくれている本です。

確かに、本のタイトルは重要である
ものの、結局はコンテンツの質が重要
なのであり、タイトルだけで人が買う
わけではありません

とはいえ、タイトルに引っ張られて
買ってしまう人が多いのも事実

そんなわけで、川上さんが導き出した
「すごいタイトル㊙法則」が、
本の売れ行きを絶対的に左右するとは
必ずしも言えない
でしょうが、
かなり強い影響力があると言えるのは
間違いありません。
そして、中には致命的な影響力を持つ
場合もある
のです。

ここに、その13個の法則たちを
並べてみましょう。

「いちご大福」の法則
「の」の法則
「パワーワード」の法則
「もしドラ」の法則
「プレバト」の法則
「なったらいいな」の法則
「数字は奇数」の法則
「さおだけ屋」の法則
「しなさいするな」の法則
「お名前+α」の法則
「ん」の法則
「色キュン」の法則

それぞれの法則の中身の説明は、
基本的に同書に譲らせてください。

ここでは、冒頭に登場する
「いちご大福の法則」についてのみ
簡単に紹介したいと思います。

この法則は、「いちご大福」という
イノベーティブな和菓子にちなんで
名付けられた
わけですが、
そのココロは、

組み合わさることによって絶妙な化学反応が生まれてお互いを引き立て合う

『すごいタイトル㊙法則』53頁

合わない言葉を組み合わせてタイトルが印象深くなる

同上

ということです。

この法則に当てはまっている、
記憶に残るコピー例として、
歴史的な名コピーがいくつも
挙げられているのですが、
そのうちの2つばかりを参考に
引用しましょう。

おいしい生活

1982年 西武百貨店(糸井重里)

普通に考えたら、「生活」には
おいしいもまずいもない
わけです。
だから、「おいしい生活」と唐突に
言われても、頭の中が「???」と
なりかねません。

でも、何となく言わんとすることは
分かりますよね。
何だか、楽しそうで、心地よさそうで、
ワクワクする気持ちになれる感じが
伝わって来ませんか?
これこそが「絶妙な化学反応」だと
いうわけです。

ココロも満タンに

1996年 コスモ石油(仲畑貴志)

ガソリンを満タンにするがごとく、
ココロにエネルギーをいっぱい
満たしてあげる
ことが出来たなら。

ただただ、ガソリンとお金を交換
するのではなく、思いやりをも
交換している
、お互いがふっと
笑顔になれる元気になれる

普段は絶対に組み合わせない言葉
同士の、「絶妙な化学反応」
ここでも起きていますよね。


他の12個の法則についても知りたい、
と思われた方は、是非「すごタイ」
読んでみることをオススメします。


この記事が参加している募集

己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。