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会社を変えた「伝説の男」のストーリー

読み始めたら最後、
きっと途中で止められなくなる。

そんな予感もあって、
随分前に届いていたものの、
手を付けるのをためらっていた
本を、昨日一気読みしました。

ベストセラー『あり方で生きる』
著者である大久保寛司さんによる
プロデュース。
多方面でご活躍中で、知人でもある
園田ばくさんの作家デビュー作、
『会社は変わる』です。

大久保寛司さんの日本IBM時代の
実話がベース
になっており、
ゾクゾクするほど臨場感を感じる
ことのできる内容でした。

1万人の会社の風土を3年で変えた伝説の男の物語
たった1人の社員の本気とあり方から、奇跡のように、会社の社風は変化していく
愛と勇気と知恵と行動力のストーリー。

まるで帯のようにデザインされた
表紙に記された、この説明通りの
「奇跡のストーリー」が展開され、
予感通り途中で止めることなく
読み終えた
次第です。

ストーリー仕立ての本を紹介するに
あたっては、やはりネタバレしない
方が良い
と思うので、特に興味深く
感じたところを少しだけ紹介
する
ことにしましょう。

まず、欧米のエグゼクティブが
プレゼンテーションの練習を
徹底的に行っているという
「文化」
を、ストーリーの一部に
組み込んでいた点を挙げます。

経営者・エグゼクティブの仕事は、
会社をあるべき方向に導くこと。
そのためには、従業員が一丸と
なって同じ方向に進むようにする

必要があるわけですが、その際に
唯一の武器となるのが「言葉」

だからこそ、その「言葉」が、
意図通りにしっかり伝わるよう、
プレゼンテーションには
メチャクチャこだわるのです。

故スティーブ・ジョブズの
Apple社におけるエピソード

たくさんあるので、こうした
「文化」の存在はご存知の方も
多いとは思いますが、この本に
出てくるトレーニングの様子
具体的な練習回数への言及は、
実際の「こだわり」の程度が
どんなものか、解像度高く理解
するのに役立つ
でしょう。

もう一つは、第7章のタイトルにも
なっている「CSとES」について。

CSとは、Customer Satisfactionの略で
「顧客満足」を指します。
ESとは、Employee Satisfactionの略で
「従業員満足」を指します。

これらは、いずれも「経営」における
最重要課題
であるのは、間違いのない
ところですよね。

殊に、「顧客満足」に関しては、
私の生業である「マーケティング」の
最重要課題
とも言えます。

「顧客満足」でなく「顧客感動」を
目指せ!なんている話をする人も
いらっしゃいますが、いずれにせよ
「顧客」こそが企業に対して唯一
売上や利益をもたらしてくれる存在

であり、ゆえに企業の生殺与奪を
握っている
とも言えますよね。

そんな「顧客満足」を、
「本気で目指す」とはどういうこと
なのか
、非常に熱いストーリーが
展開されます。

「従業員満足」も、
結局は形を変えた「顧客満足」
であると言えるのですよね。
従業員のハートに火が付かない限り、
「顧客満足」の実現は覚束ない

それが現実でしょう。

「良い話だったなぁ」で終わらせる
のはもったいない。
本書の主人公の「あり方」を、
自らの生活に取り入れることで、
やっと本書を「読んだ」ことになる。

そんなことを思った次第です。

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