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ブランディングからは程遠い
菅政権の支持率が低迷している。
連日様々なニュースが流れるが、
政権にポジティブな要素は非常に
少ない。
メディアが自由に政権を批判できる
この空気自体は、決して悪いこと
ではない。
「言論の自由」が保障されていると
いうことの表れなのだから。
とはいえ、中道にいても右翼だと
非難される論調の、明らかに左派に
偏ったメディアが多数を占めている
日本の現状は、決して好ましいもの
とは言えないのだが。
支持率低迷には数多の要因が絡み、
スパっと「これが原因だ!」とは
言えない。
しかし、大きな要因を占めるもの
として、「一貫性のなさ」を挙げる
ことができるのではないか、
そんなことを感じている。
コロナ禍にあっても、何とかして
東京オリンピックは実現しようと
動いているように見える。
まだ最終的にどうなるのか、
予断を許さない状況かもしれない
が、あの手この手で開催自体は
したいという思惑は透けて見える。
他方で、この度の緊急事態宣言の
延長や範囲拡大に見られるように、
理屈に合わない政策で、経済に
大きなダメージを現に与えている
のは否定しようのない事実。
一体何がしたいのか。
この国をどの方向へと導くつもり
なのか。
ゆるぎない信念のようなものが、
全く見えてこないのである。
安倍さんにも賛否両論はあったが、
少なくとも
「美しい日本」
を創る、あるいは取り戻す、
そういう方向性、筋は一本通って
いたと感じるところ。
菅さんになって、そういった筋が
見えなくなってしまった。
コロナに、アメリカに、中国に、
ただただ翻弄されてあたふたして
いるだけに見えてしまう。
「ブランディング」というのは、
受け手の頭の中に一つの確固と
したブランドイメージを形作る
ための活動だ。
強いブランドになるためには、
誰もが納得する、万人に共通の
イメージを、受け手の頭の中に
印象付けなくてはならない。
そのために重要なのは、
「一貫性」である。
菅政権にないものもまた、
「一貫性」である。
場当たり的に、一貫した基準のない
ままに、様々な政治課題に対処して
いる。
国民には、あたかもそのように見えて
しまっているのが現状。
それゆえ、我々の頭の中には、
政権の確固としたイメージがきちんと
描けずにいる。
「ブランディング」の視点から、
現政権の支持率が低いのは至極当然。
そんなことを、帰りの電車でトレイン
ニュースを眺めながら考えていた。
自民党以外に、政権を任せたい、
任せて大丈夫、そう言える政党が
皆無である以上、菅さんに踏ん張って
もらうしかない。
「一貫性」を以て、国民の信頼を再び
取り戻して欲しいものだ。
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