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集中力を付けるには

「スッスッ、ハッハッ」
鼻から吸って、口から吐く。
このリズムを意識しながら走る。

同時に、腕の振り、特にひじを
出来るだけ後ろに持って行く動作を、
呼吸のリズムと同期させるようにする。

この「意識を払う」行為には、
絶妙なバランスがある。
あまりに強く意識しすぎると、
体が硬くなったり、呼吸が苦しく
なったりしかねない。
かといって、意識から消えてしまうと、
いつの間にか違うことをぼんやり
考えていたりして、それがペースを
遅くする原因になっていることが多い。

丁度良いバランスが取れると、
いつの間にかとても良いペースで長い
距離を走っていたことに後から気付き、
いわゆる「ゾーン」に入っていたの
ではないかと思えることがある。

イチロー選手が必ず同じ順序で
「ルーティン」と呼ばれる一連の
動作をしていたことは有名だが、
これは「集中力」を最大限に
上げるため。

「ゾーン」に入るには、
この「集中力」こそがカギである。

・ヨガやピラティス、気功などにおける
 「呼吸法」で、自らが息を吸ったり
 吐いたりすることに集中する。
・仏門の修行で、ひたすら集中して
 念仏を唱える。
・滝行で、ひたすら無心になって
 滝に打たれる。
などといった行為は、集中して何かに
一心に取り組むことで
「ゾーン」状態を作り出そうとする
試みだと言ってもいいだろう。
どれもこれも、何か一つのことを、
一定のリズムで、無心になって
ひたすらに繰り返していく、
という共通点がある。

この、集中して何かに取り組むと
いう機会が、なかなか持てないと
嘆く御仁も多い気がする。
では、どうすれば良いか?

身も蓋もないと言われかねないが、
やはり、自分なりに試行錯誤して、
最も自分に合う方法を見つけ出す
ほかないだろう。
先に挙げたものを応用することは、
一つの方法論である。

私の個人的な方法を恥ずかしながら
お知らせしよう。
実は、若い頃に少しかじった呼吸法で
心を落ち着かせ、集中力を増すことを
実践している。
より集中力を増し、あわよくば
「ゾーン」状態に入るため、
呼吸に意識を向けるのである。

鼻から息を吸うときに、
空気が鼻を通っていることを
感じながら吸う。

口から息を吐くときに、
細く長くゆっくりと、空気が外へと
出ていくのを感じながら吐く。

いずれの時も、
臍下丹田(へその奥あたり)に
意識を置きながら行う。
10分程度であっても、
頭がスッキリしてくる実感が
得られるはずなので、
お悩みの人、興味のある人は
実践あるのみだ。

人は、口から水や食べ物を体内に
取り込んでいるのと共に、口と鼻から
大量の空気を取り込んでいる。
飲食については、よく噛もうとか、
冷たいものを一気には飲まずに
ゆっくり飲もうとか、かなり気を遣う
割に、空気の取り込み、つまり呼吸に
ついてはかなり無頓着である。
ちょっと意識を呼吸に向けてやる
だけで、体調や気分が変わる経験を
している人も多くいるので、
まず試しにやってみて欲しい。

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ahiraga
己に磨きをかけるための投資に回させていただき、よりよい記事を創作し続けるべく精進致します。