2024年春のアカボシゴマダラ幼虫
家の庭のエノキの小木は毎年複数のアカボシゴマダラ(特定外来生物のチョウ)が育っては羽化するサイクルを繰り返してるのですが、今年もエノキが芽吹こうかというタイミングで、幹の下の方や根元の落ち葉の裏などで越冬していたらしい幼虫たちがエノキの枝を上ってきて枝の根元あたりでじっと待ち始めました。
そして今日、エノキの葉が展開し始めたと共に幼虫たちが葉を食べ始めました。
体色が今までの越冬バージョンの地味な緑褐色から一転、パーッと明るい緑色に変わり、エノキの新芽・若葉と同じ茶色っぽい模様も出ています。
幹への擬態から一転、葉を食べ始めるのに合わせて体が葉への擬態に切り替わったわけです。
この季節の変化と食草であるエノキのサイクルに合わせた体色の素早い変化と行動の切り替え(落ち葉の裏や木の幹の下の方でじっと越冬→芽吹く寸前に幹を上ってきて枝の根元でスタンバイ→芽吹いて葉が展開したら枝先まで移動して葉を食べ始める)何という絶妙で正確な体内プログラム。
生き物すごい。自然すごいねえ。
ついでにこの後ですが、無事蛹になるまでたどり着いた幼虫たちは、エノキの葉の裏でぶら下がり形式の緑色の餃子みたいな蛹になり(これがまたエノキの葉とよく似ていて見つけづらい)しばらくして羽化して成蝶になって飛んでいき、というサイクルを春〜秋の間にもう2回くらい繰り返して、秋の終わりには再び幼虫が越冬に入ります。
人は人で忙しく、昆虫は昆虫で忙しく。