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#8 うつを発症して

「ぴいさん、それ鬱病だよ」



通学中の電車で、いつしか涙が止まらなくなっていた。

「なんで生きているのだろう。」
「私は誰のために生きているのだろう。」
「こんな人生、生き地獄でしかないな。」

そんなことばかり頭がよぎって、
ポジティブな気持ちをどう起こすことができるのか、
分からなくなっていた。

「こんなんで大学を卒業できるわけないな。」
「やめてしまった方が気が楽になるかな。」

家族から離れる方法がないのなら、大学を辞めて就職して、奨学金を返して一人で生きていこう。


だけど・・・

あれだけ頑張って入った大学。
背中を押してくれた人。
「退学だけはするな」と声をかけてくれた先生。
色んな事がよぎって、わけが分からなくなった。


いつのまにか、カウンセラーの前で泣いていた。
思っていること無我夢中で吐き出していた。

「ぴいさん。それ鬱病だよ。」
私は病院に行くことを勧められた。

母から言われていた。
「精神科に行けば入院だよ。一生出れなくなるよ。」

いつしか母からは強迫めいた言葉しかかけてもらえなくなっていた。
母は虐待である事実がばれてしまうことを常に恐れているようだった。

もう、とうの昔に鬱病を発症していたはず。
だけど一度も精神科に行ったことはなかった。
母の洗脳によって。


カウンセラーの方から強制的に精神科にいかされた。
そうしていただいたこと、本当に感謝しかない。
そうでもしないと、母のせいで鬱病になっているのに、母のためを思って、私は絶対に病院には行かなかっただろうから。


病院に行った次の日から、何かがフッと切れたように、
体が思うように動かなくなった。
四六時中、涙がとまらない。
ふと何かを考えてしまい、ぜんぜん眠れない。
本が読めないし、音楽も聴けない。
覚えていたはずの自分の電話番号が思い出せない。


大学はやめなかった。
12月に診断されて、
1月はなんとかテストを終え、
2月はこれでもかというほどゆっくりと身体を休めて、
今はだいぶ回復した。


誰かから鬱病を疑われたときには既に、かなり病状がひどくなっていると思ったほうがいいです。
そして鬱病のときに大きな決断をしないで。

まずは誰かに助けをもとめて。


ぴい。


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ぴい
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