mutual
夜花が咲くと
満月に照らされた水面に写り
揺れる
ふと思うと現実に引き戻され
かと思うと現実のほうが奇異
あなたは仕組みのことばかり
あなたは変わった人
お互いにね
お互いにね
きみは絵空事ばかり
きみはよくわからない人
お互いにね
お互いにね
だけど知ってるよ
ふと言葉が出ると動き出す
折り重なるような衝動
いつの間にか世界は合わさり
予期せぬ融合
幾何学だらけの地に花が咲き乱れた
感情の洪水
世界の物語は同じ秩序の上に再構築され
正確な時を刻む
ふたりの今
それは過去か未来か永遠か刹那か
ふたりはただ
互いに微笑むだけ
その天国を見たらばね
お互いに知っている
その悲しみを知ったらさ
お互いを抱きしめたい
わたしとわたしは
ぼくとぼく
夜花が咲くと
そばにはきみの顔が写り
見つめる
あなたのことを思い出して引き寄せられ
きみのことを思い浮かべて眠からさめた
だから知ってるよ
ふと言葉が出るとあふれだす
折り重なるような感情
いつのまにか概念はかたまり
満ちた笑顔
思考から解放されたその世界は
規則通りに並べられる
ふたりは今
旅をしているそことあそこへ
ふたりはもう
お互いにひとりだね
いつか離れるその日まで
ずっと離れたままだよね
いつも離れられないから
ずっと離れたとこにいる
いつかお互いその時が
ずっとお互い永遠で
続いてしまう
それはもう
とても幸せなことではないだろうか
忘れることなんてできないよ
いつもいてもういない
その場所にいる
ここ
ちょっと前に書いたものです。前に書いたものだけど今の何かを表しているような。未来のどこかを表しているような。昔のそこにいたような、そんな気がしています。