エッセイ | 作家になれる人・なれない人
noteに投稿している人の中には、作家になりたいと思っている人がいることでしょう。
企画に投稿して、なんらかの賞をとり、自分の書いた作品が書籍化されることを夢見ている人。
あわよくば、職業作家として文を書くことによって生計を立てられることを望んだり、そこまで行かなくても現在の仕事をつづけながら、副業として文筆業に携わりたい人。
「noteなんて仕事じゃないんだから無理して書かなくてもいいのよ」とか「本業を犠牲にしてまで、毎日投稿しなくてもいいのよ」という言葉を、記事やコメント欄で見かけることがあります。
私は、最初から毎日投稿することをあきらめている人や、書くテーマが見つからないと言っている人は、作家にはなれないと考えています。
もちろん、アイデアがあっても文章が思うように書けないこともありますし、他の用事が忙しくして投稿出来ないということはあることでしょう。
しかしながら、「毎日投稿できなくてもいい」「書けないときもある」「体調がすぐれないときもある」ということを自分に言い聞かせているような人は、たとえ作家になれたとしても、大成することはないだろうと思っています。
作家になるためには、文章がうまく書けるということは非常に有利な条件ではあります。しかし、デビューする前から「テーマが見つからない」とか「書けない日があっても当然だ」とか言っている人はそもそも作家には向いていないと言えるでしょう。
私が思うに、作家として大成した人は、書きたいとか書きたくないと言う前に「書かざるを得ない人」なのではないかと思っています。
うまく書けるかどうかはわからない。しかし、うまいとか下手と言う前に書きたいことがたくさんある。そういう人が作家になるのだろうと考えます。
作家とは、生きてゆくために書くのではなく、書くために生きている人。
書いたものが売れるかどうかと考えるより前に、どうしても書いておかなくては気がすまない人。
それが作家というものだという気がしている今日この頃です。