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蜂の巣はなぜ六角形なのか?(自然と三平方の定理)
数学的に自然を眺めてみよう。2つ例を挙げてみる。
(1) 🐝蜂の巣の正六角形
自然の中には数学的に説明できることがある。蜂の巣の形もそのひとつ。ヘッダーのブロックの写真の様に、蜂の巣の形は正六角形で成り立っている。
ところで、まわりの長さが同じ図形ならば、最も面積が大きくなるのは、「円」である。
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しかし、円を重ねて描くと、円と円との間に隙間が生じてしまう(✨)。
隙間なく埋めることのできる図形には、正三角形、正方形、正六角形があることが知られている。
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例えば、まわりの長さが24cmならば、正三角形の一辺の長さは8cm、正方形ならば一辺の長さは6cm、正六角形ならば一辺の長さは4cmになる。
このとき、計算は省略するが、結論を言うと、正六角形の面積がこの3つの図形 ( 周囲の長さが等しい多角形 ) のなかで最大となる。
中学生で学ぶ三平方の定理を使えば、比較的容易に計算できる。
蜂の巣の正六角形は、空間の有効活用から生まれたものかもしれない。
(2) 最短距離で行き来するには?
次のような正方形ABCDがある。
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この内部に道路をつくって、どの点からも、すべての点に移動できるようにするには、どのように道路をつくればよいだろうか?
すぐに思いつくのは、次のような対角線を引くことだろう。
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今、黄色で引いたものは対角線だが、もっと距離を短くすることが可能である。証明はしないが、次のような赤い線が「最小の距離」になる(A,B,C,Dのそれぞれから伸びる線分は、それぞれの頂点の直角を「30度・60度に分ける」ものになっている。)。
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赤い線分 ( 日常用語で言えば直線 ) が全部で5本あるが、これはさきほどの2本の黄色の対角線の「和」の長さよりも短くなっている。これも中学生で習う「三平方の定理」で計算できる。
数学的に「赤い線分」を求めるためには、正方形の対称性に着眼し、高校生レベルの微分の知識を用いる。
数学を用いずに求めるには、板に垂直になるように等間隔に棒を4本立てて、せっけんの泡の膜を張る。そうすると、図3のような形状のせっけんの膜ができる。
自然を知るには、自然を観察することが必要だが、「面積が最大になるもの」や「距離が最小になるもの」を見つけるには、数学で予想を立てる。そうすると、うまく説明できる場合が多い。
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