短編 | 草食系男子に教えられたこと
日曜日夜。休日はあっという間に過ぎ去る。また明日から仕事が始まる。特に何も考えることなく、いつものように、9時から始まる、三本テレビの「行列のできる人生相談所」にチャンネルを合わせる。
👨「行列のできる人生相談所」へようこそ。
ってか、今日は西野幸治の司会かぁ。裏番組のドラマでも見ようかな。
しかし、今日の相談者を見て驚いた。幼馴染みのAくんが画面に現れたからだ。
👨「今日は『草食系男子』のお悩みを伺います。ではAさん、お悩みをどうぞ」
🧔「なんかぁ、僕っていつもキムタクに間違えられて、すごく困っているんです。あんな不細工と同じにされたくないというかぁ… …」
👨「どこをどう見てもキムタクに見えなさげですが… …」
🧔「なんかぁ、女の子から、Aくんって100m先から見ると、キムタクにそっくりだよね、ってよく言われるんです」
👨「それって、おちょくられてるだけじゃないですか?」
🧔「なるほど。そういう『説』もあるんですね。てっきり、どんな遠くから眺めてもキムタクにしか見えないということかなぁ、と思っていたんですが😃」
👨「なるほど。なかなかのプラス思考でいらっしゃいますね😄。ところで今日は『草食系男子』のお悩みを伺う回なのですが」
🧔「あ、そうでしたね。あの、僕は、実は、こう見えて『草食系男子』なんです」
👨「具体的には、どのようなお悩みですか?」
🧔「なんかぁ、僕はプロ相手だと肉食系になれるんですが、素人の女の子相手だと、夜、草食系になってしまうんです」
👨「まぁ、プロ相手なら、やることは決まっていますしね😄」
🧔「そうなんですよ。だいたい脱いだらすぐ始まるじゃないですかぁ?向こうもそれが仕事なわけですし」
👨「素人の女の子相手だと、せめていいのかどうかと、お悩みになってしまうということですか?」
🧔「そう、その通りです。西野さん、話が早い!おっしゃる通りです」
👨「まぁ、でもAさんもベッドまでは持ち込むことに成功したわけですね😊」
🧔「いえ、セイコウはしていません😳💦」
👨「いや、そっちのセイコウではなく、successの方の成功です😳💦」
🧔「で、僕はどうすれば、素人の女の子とうまくいくでしょうか?」
👨「しかるべき時は、素人でも、プロだと思って事をなせばよろしいのではないでしょうか?」
🧔「なーるほど。目からウロコです。ありがとうございました☺️」
私は疲労感を覚えた。とりあえず、また新しい1週間が始まる。。。
おしまい
(1008文字)