2乗したらゼロになる数を考える。
目次
序論 数について。
[1]平方根の近似値を求める。
[2]dy/dxを求める。
序論 数について。
普段、使っている数字のように、一本の「数直線」上に表せる数を「実数」という。
正の整数はもちろんのこと、負の数も、小数も、円周率πのような無理数も、すべて実数である。
2乗したら、-1になるような虚数単位 i や複素数は、「普通」の数直線上には表すことができないから、「実数」ではない。
日常の感覚とズレているものは、なかなか受け入れにくいのであるが、虚数なしでは「電気」は語ることができない。
虚数ついて、記事にすれば面白そうだ。しかし、今回の記事は「2乗したら0になる数」について書いてみたい。実数や虚数以外にも、定義次第で、新しい数を作ることができる。
たとえばこんな数を考えてみる。
2乗したら、「ゼロ」になってしまうような「とても小さな数」を
ΔA
としてみる。具体的に「いくつ」とは言わないが、「0.1」とか「0.01」のような数を思い浮かべてみてほしい。
たとえば、0.1を2乗した数は
0.1×0.1=0.01になるが、
「0.01=0」と考えてみる。
[1]平方根の近似値を求める。
これを使って、平方根の計算をしてみよう。ルート2はすでに
1.41421356・・・という無理数になることが知られているが。
ここで、もとの式にΔA=-1/12を代入して計算すると
√2の値は17/12となる。
(17/12)×(17/12)=2+(1/144)。
17÷12=1.416・・・であり、
1.41421356...にかなり近い。
同様の計算を繰り返せば、精度の高い2の平方根の値を得ることができる。
立方根や四乗根も、同様の手続きで求めることができる。
[2] dy/dxを求める。
円の方程式について、微分することを考えてみる。
左辺を展開すると
dy/dx = -x/y になることがわかった。
これは①上の点( a, b )における接線が、
-a/bになることを示している。
グラフにすると以下のような具合になる。
青の直線は、原点を通る比例のグラフだから、傾きは
b/a ・・・②
黄色の直線は(a,b)における接線で
傾きは
-a/b ・・・③
②、③の傾きを掛けると
b/a × (-a/b) =-1
青い直線と黄色の直線が、直角に交わることもわかった。