短編小説 | Love Diary
あぁ、そういえば昔彼女と「LOVE DIARY」をやってたなぁと、ついさっきふと思い出した。
知ってる人は知ってると思うけど、交換日記みたいなもの。
違うのは、各ページに恋愛に関するお題が書いてあって、その質問にお互いの考えを書き込むということ。
書いたことがある人はいますか?
毎日会えるわけじゃないから、毎日交換することはなかった。
1週間あいてしまうことなんてザラにあったし、1ヶ月どっちかの家に置きっぱなしのこともあった。
それでも1冊目のLOVE DIARYは半年も経たずに書き終えた。
それで、質問の異なる2冊目のLOVE DIARYに入ったわけだけれども、こちらは未完成のまま終わった。
僕たちはお別れすることになったからね。別れた理由は言わない。他人にも自分自身にも言えない。
まぁ、最後の頃は、会えばお互いに過去のことを蒸し返してばかりで。
言えるのは、別れたとき彼女の手元にあったから、今、僕の手元にはないということ。2冊ともね。
今では記憶が定かではない。自分で書いたことも、彼女が書いたこともよく覚えていない。
もう10年近く、1度も連絡をとっていない。彼女はまだ、2冊のダイアリーを手元に置いていて、時折読み返したりしてるんだろうか?それとも、捨ててしまって、ほかの誰かと付き合っているんだろうか?結婚しただろうか?
僕とは3、4回クリスマスを過ごしたはずだ。付き合って最初の頃は遠出したけど、それ以降は、ファミレスで何時間も食べて話して、そのあと2人で泊まって、朝まで過ごすことが多かったよね。
これは過去の話。もう会うことはないけど、遠くから「メリークリスマス」って君に囁くくらいの気持ちは残っている。あの頃は、時間を忘れるくらい、他愛ない会話がすごく楽しかったね。そういう人は僕にはもう現れないだろうな。たとえ出会えたとしても、きっとまた別れがやってくるだけだからね。恋愛なんて、もうしなくていいや。
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