十六夜杯「妄想哲学賞」 | かってに賞 (俳句部門) 。
十六夜杯は最終盤。
「かってに賞」の記事も増えてきました。
人に賞をおくるほど、俳句に詳しいわけではありませんが、私も直感的に「いいな」と思った作品にいくつか賞を差し上げたいと思います。
「妄想哲学賞」として、7つの🏆️カップ🏆️をご用意いたしました。受け取っていただけると嬉しいです。
noteを始めてからずっと、わたくしはプロフィール欄に「妄想哲学者」という肩書きを使っております。それゆえに、賞の名称を「妄想哲学賞」といたしました。
アルファベットを使用しておりますが、その順番には意味はなく、単に頭文字をとっただけです。
どの作品にも優劣をつけるものではありません。それぞれの作品が、それぞれの輝きをはなっています。
今回選定するにあたって、「中立性」を重視しました。
普段のやり取りにかかわらず、作品のみで公平に選定いたしました。
突然、賞をおくらせていただく方もいらっしゃいます。
どうかご了承くださいませm(_ _)m。
妄想哲学賞 A CUP (Amazing)
💝chitoseArkさん💝
女の子怒らせパンチ顔もみじ
かなり痛かったと想像いたします。
その後のゆくえが気になる名句。
それで終わりになってしまったのか、それとも仲直りしてよりを戻すことができたのか。。。
さまざまなストーリーが脳裏をよぎりました。
おめでとうございます。
追記
「パンチ」ではなく、「パチン」でした。大変申し訳ありません。
妄想哲学賞 B CUP (Beautiful)
💝池辰彦さん💝
紅葉よりわたし深まる詩の日々
池辰彦さんの記事というと、長文の最後まで引き付ける文章力が魅力ですが、珍しく「つぶやき」で投句されました。
ふと紅葉を見ると、一瞬日々の仕事を忘れて、思わず内省していることがありますね。読んだ人がそれぞれの思いを込めることのできる名句だと思います。
おめでとうございます。
妄想哲学賞 C CUP (charming)
💝汐田大輝さん💝
三日月を背おいてゆくや豆腐売り
豆腐売り。最近はあまり見かけていませんが、昔、私の家の近所でも、ラッパのような独特な音を出しながら「豆腐売り」がいました。
豆腐屋の朝は早いですね。豆をゆで、冷やして、かためて、包丁で等分する姿が思い浮かびます。
そして、三日月が輝く寒い夜に、一つ一つ売っていくのでしょう。
とても懐かしい気持ちになりました。
おめでとうございます。
妄想哲学賞 D CUP (deep)
💝鮎太さん💝
お互いの余生あつめて大花野
終盤戦にさしかかった人生。若い時ほど多くの時間は残されてはいない。
しかし、今まで歩んできた二人の人生を一つ一つ思い出してみれば、目の前には花畑のような豊かさがあった。
二人の哀愁と愛情が重なり合い、深い世界を作り出しているようで、好きな一句です。
おめでとうございます。
妄想哲学賞 E CUP (Excellent)
💝Kumadiさん💝
山寺の奥に華やぐ女郎花
夏の立石寺、通称山寺に数年前に行ったことがある。
「山寺」と聞くと、「閑さや巖にしみ入る蝉の声」を想起するのですが、「秋」しかも「奥」にはどんな世界が広がっているんだろう?
「過ぎ行く夏」と「華やぐ秋」とのダブルイメージが広がりました。
おめでとうございます。
妄想哲学賞 F CUP (fantastic)
💝吉田みゆさん💝
サツマイモ掘ってふかして笑みこぼれ
サツマイモは一年中食べられますが、秋のイメージがあります。
少し肌寒くなってきた頃に、「🎵石焼ーーきーーもーーーい、も🎵」なんて声が響いた昔が懐かしい😄。
その場で掘ってふかすのも、フレッシュで美味しそう。焚き火でふかすのもよいですね。
焼きいもを食べると、お腹も気持ちも満たされて、ホッとして笑みがこぼれる様子が思い浮かびます。
おめでとうございます。
妄想哲学賞 G CUP
💝かんちゃんさん💝
蝉の声最近聞かぬ天国か
蝉か激しく鳴いていると、夏が来たなということを実感します。
そして、暑さがゆるんでくると、体力を失った蝉が仰向けに寝ていることがある。
死んでしまったのかな、と思って蹴飛ばしてみたら、急に元気を取り戻し、また空へ飛び立つ。そういう予期せぬ瞬間には、あまりに急なことで驚きを禁じ得ません。
蝉一匹とて、亡くなることはさみしいものです。
かんちゃんさんの句は、セミを通して、季節が夏から秋へと移行していく様子を、若干センチメンタル、かつ、若干ユーモラスに表現し尽くしていて、とても、わたくしの印象に残りました。無常観あふれる名句だと思います。
おめでとうございます。