一語の宇宙 | whereby | ディープな関係代名詞の世界
エマーソンを読む
エマーソン(Ralph Waldo Emerson)の
Man the Reformerという講演録を久しぶりに読んでいたら、つぎの文に出会った。
私は主語が長い文章のとき、次にどんな動詞が来るのかと待ちながら読むのだが、「are assailed」が現れて「動詞が来た!」と思ったら、その直後に「are extreme」と続いたから「?」と思った。ちょっと考えたら、「ああ、wherebyって関係代名詞 ( 関係副詞 )かも😊」と気がついた。
この文章は、1841年1月25日に行われたエマーソンの演説だから、かなり古い用例だ。
辞書で調べたら、関係詞としての「whereby」は、「by which」(あるいは「in which」や「with which」)で置き換えられる。
先ほどの例文で、関係詞節を括弧でくくれば、
Some of the objections (whereby our institutions are assailed ) are extreme and speculative.
になる。
関係詞を使わずに2つの文で表せば、
Some of the objections are extreme and speculative. Our institutions are assailed by them.
格調高い関係詞?
辞書の「whereby」周辺を見ると、
「where + α 型」の関係詞はほかにもある。
whereat,
wherefore (= for which reason ),
wherein (= in which place ),
whereof (= of which ),
whereon (= on which ),
whereto (= to which )などがある。
whereuponの非制限用法
ちょっと面白いなと思ったのは、
「whereupon」という関係詞。
この関係詞は、「非制限用法」で、
「その時」「そこで」
「それからすぐ」
(= at which time, あるいはimmediately after which time)を意味する。
「ジーニアス英和辞典[第4版]」(大修館書店)には、次の例文が載っている。
ここからは私が書き換えを行う。
=Immediately after she told a joke, he laughed.
=As soon as she told a joke, he laughed.
=She told a joke and shortly after that he laughed.
どうなんだろう?
この記事で挙げた関係詞は「文語」なのかどうか分からないが、覚えればけっこう簡潔な文が作り出せそうだ。
古めかしくて、かたい表現なのかもしれないが、使ってみたくなる単語だ。
なんかね、こういう単語を使うと「格調高い」英文になりそう😊。
私はこういう英語がすき❤️。
transcendentalistかもしれない
今までに(内容を理解できたかどうかはさておき)、英文学の原書をおそらく300冊くらい読んでいる。
その中でとくに気にいったのは、エマーソン、ソロー、ホイットマンだった。
あとで知ったことだが、
彼らは、「transcendentalist」
[超絶主義者(超越主義者)]と呼ばれる。
それはともかく、私の英文はかなり超越主義者の文学に影響を受けていると思う。
「なんのはなしですか?」を付け加えたいところですが、回収のお手数をおかけするので「#」なしで投稿します😊。
「一語の宇宙」では、英単語をひとつ取り上げて、ひとつのエッセイを書きます。
こちらのマガジンに収録していきます。
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記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします