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エッセイ

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#散文

涙の数だけ強くなれるよ

頭痛がひどくて学校を休んでいたある日の真っ昼間、突然どうしようもない気持ちになって全身を…

ピカ炉
2年前
6

夢ピカ通信 第n夜

繰り返し見る夢がある。 全部同じというわけではないけれど、 いつも変わらないのは、 泳ぐよ…

ピカ炉
2年前
3

親不知の心残り

右上の奥歯が痛い。 ここ最近分かりやすく疲れていて、一昨日からは頭痛と微熱でどうしても頑…

ピカ炉
2年前
7

やはらか

わたしは誰かが描いた絵や詩を、聞かれなければ「好き!」ということ以外は特に言わないし、と…

ピカ炉
4年前
10

[引用: 馬鹿の日記 より]

 早めにお風呂をあがった。濡れた髪をタオルで包んだまま夕御飯を作り、机において、なぜかわ…

ピカ炉
4年前
12

赤い引力

東、少し顎をあげる角度に滴る半月、 西、夕暮れどきの雲展覧会。 北向きの研究室のベランダ…

ピカ炉
5年前
6

花弁幽霊

 バイト帰り、夏に高く伸びた道脇の草の中に、湿った猫が寄せられていた。なにかのチラシの上に横たえられて、若くて少し華奢な体をしていた。車に跳ねられたのかな。跳ねた人かその後に通った人が、こうやって置いたのかな。もしまだ生きていたら、と思って自転車をとめたけれど、首の傷以外は近くに捨てられて雨風に晒され固くなった毛布とあまり変わらなくて、よくわからないけれどごめんねと頭の中で言って、また自転車を漕いだ。学校に行かなきゃいけない。とても天気がいい。見下ろす川面がきらきらと流れてい

牛蒡

あんまりにも疲れた。 飯を食う気力も残っていない。 だがしかし生きねばならぬ。 脳が停止し…

ピカ炉
5年前
7

電気を消すよ

いつぶりだろう、 夜、全部の電気を消した。 黒一色のこわさを想像していたから、濃淡のある…

ピカ炉
5年前
13

したがき

アルコールに酔った頭を机に横たえる。筆を持って毛先を親指で撫でた。家を出る時に机に置いた…

ピカ炉
5年前
2

ぽろぽろ

朝6時、全部上手くいかなかったから眠ろうと思って枕に突っ伏していたけれど、肺が苦しくて上…

ピカ炉
5年前
7

ゆめぴか通信:第16夜

家賃4万5千円、2LDKのアパート。広い窓のその実家で、小さい鏡の前に立って怒りながら半分…

ピカ炉
5年前
3

今は昔

1年くらい前から睡眠の取り方が変わっていて、みじん切り状態で眠っていました。色々と理由は…

ピカ炉
5年前
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