継続するために意識すること
新しい習慣を始めても、なかなか続かないと感じたことはありませんか?仕事や健康、学習など、目標を達成するためには「継続」が欠かせません。しかし、継続は意志の力だけでは難しいものです。そこで今回は、心理学や行動経済学の観点から、継続を成功させるために意識すべきポイントを解説します。
1. 目標を具体化する:SMARTの法則
心理学の研究では、具体的な目標設定が行動を継続させる重要な要素であることがわかっています。SMARTの法則に基づいて目標を設定しましょう。
Specific(具体的):曖昧な目標ではなく、「週に3回、20分間のウォーキングをする」のように具体的に。
Measurable(測定可能):進捗を測れる形にする。
Achievable(達成可能):現実的で手が届く目標にする。
Relevant(関連性):自分の価値観や目的に合った目標を設定。
Time-bound(期限付き):目標達成の期限を決める。
具体的かつ挑戦的な目標は、抽象的な目標に比べて動機づけが高まりやすいとされています。是非、目標は明確にどういう自分になりたいか強くイメージすることが大切です。
2. モチベーションを「外発的」から「内発的」へシフト
初めは外的な報酬(お金や他人からの評価)でモチベーションを保つことができますが、長期的な継続には「内発的モチベーション」が重要です。
方法
自分がその行動を「楽しんでいる」と感じられる工夫をする。
行動自体に意味を見いだす。「運動することで健康になる」など、自分の価値観とつなげる。
3. 「行動トリガー」を設定する
習慣を続けるためには、行動の「きっかけ」を作ることが効果的です。
方法
環境設計:たとえば、ウォーキングシューズを目につく場所に置く。
既存の習慣に結びつける:「朝のコーヒーを飲んだ後にストレッチをする」のように、日常の行動に新しい習慣を結びつける。
日常的な環境にトリガーを設けることで、新しい習慣が形成されやすくなることが示されています。
4. 習慣ループを意識する
習慣のループは、「きっかけ」「行動」「報酬」の3つの要素で成り立っています。この仕組みを意識的に活用しましょう。
方法
きっかけ:行動を始めるための明確な合図を設定する。
行動:目標に関連した具体的なアクションを実行する。
報酬:行動後に自分を褒めたり、達成感を感じる工夫をする。
この3ステップを意識的に設計することで習慣が形成されやすくなるとされています。
5. 小さな成功体験を積み重ねる
人間の脳は成功体験を「快」として記憶します。大きな目標をいきなり達成しようとせず、分解して小さな成功を積み重ねることが継続の鍵です。
方法
目標を小さく分解する。
「今日は5分だけやってみる」など、ハードルを低く設定する。
小さなステップを習慣化すると長期的な行動変容につながるとされています。
6. 「行動を記録する」ことで自己モニタリングを強化
記録を取ることで、自分の行動を客観的に把握できます。これは行動経済学的に「サンクコスト効果」(投資したものを無駄にしたくない心理)を利用する方法でもあります。
方法
アプリや手帳で行動を記録する。
毎日チェックインの時間を設ける。
記録を取ることで意識的な行動が増え、継続の確率が高まることは、行動変容の研究でも広く認められています。
まとめ
習慣を継続するためには、意志の力だけに頼るのではなく、心理学や行動経済学に基づいた「仕組み」を取り入れることが重要です。
SMARTな目標設定
内発的モチベーションの強化
行動トリガーとハビットループの活用
小さな成功体験の積み重ね
記録を通じた自己モニタリング
これらの方法を取り入れることで、無理なく楽しく、継続する力を身につけることができます。ぜひ今日から試してみてください!