鍼灸師が訪問現場で知っておきたい”熱中症対策”〜基本編〜
こんにちは。てっちゃんこと白石哲也です。
ここ最近では、ジメジメした天気が続いており、体調を崩している患者さんも増えてきているのではないでしょうか。
梅雨が明ければ本格的な猛暑へと突入するので熱中症患者さんが急激に増える時期となります。
在宅医療に関わる鍼灸師としては、熱中症から患者さんを守る対策は極めて重要な役割の一つでもあります。
そこで今回は熱中症に関する理解を深めてもらい、適切な対処ができるようになってもらえたら嬉しいです!
熱中症に対する実践編はこちらもご覧くださいね👇
1.熱中症って用語がごちゃごちゃしてるよね
熱中症は、1999年に新分類が決まるまでは定義や用語があいまいで重症度が把握しにくいという課題がありました。
一般的に熱中症は、
と定義されています。
ボクが学生の頃は”熱中症”という表現よりも”熱射病”と言っていた記憶があります。いつからか当然のように"熱中症"と言っていますが、1999年までは統一もされていなかったんです。
まずは用語によるちがいを押さえておきましょう。
これら熱中症に関する用語は、暑熱障害の中で軽症から重症へと連続した病態にも関わらず、それぞれが別個の病名として把握さているのが欠点でした。
それに対して1999年に統一された新しい分類では、熱中症をⅠ度〜Ⅲ度に分類することで明確になったのは大きな特徴です。
【現在の熱中症に関する重症度分類】
これらの症状が認めた場合には「熱中症かも」と常に頭の片隅に置いておきたいところです。
2.高齢者に熱中症が多い3つの原因
熱中症と聞くと、部活動の運動中に発症し救急車で運ばれるといったイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。
実際のところ、60代以降高齢になるほど急激に増加傾向にあります。また、若年ほど軽症で高齢になるほど重症化しやすいです。
また、発生場所も屋外より、自宅の中で起こる頻度が多いです。
⑴.体内にある水分量が低下
水分は「熱しにくく、冷めにくい」という特徴があります。ということは、体内の水分量が増えると気温の影響は受けにくくなるといえます。
一方、高齢者の場合は体内水分量が低下しているため気温の影響を受けやすくなります。
⑵.体温の調節機能が低下
体温調節には、発汗機能・心機能・腎機能という3つの機能があります。
⑶.暑さに対する感受性が低下
若年者に比べて暑熱環境を「あつい」と感じなくなってしまい、我慢強くなります。また、「喉がかわく」などの感覚も鈍くなってしまうため水分摂取が遅れてしまいがちになります。
また、エアコン使用を避ける傾向もあります。
上記3つの理由から高齢者は熱中症を発症しやすくする危険性となります。
3.発熱と熱中症は原因がちがうので対処法もちがう
在宅の現場では、発熱と熱中症の違いを把握しておくことがとっても大切です。どちらも「体温が上昇する」という結果は同じですが、発症のメカニズム異なります。
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