現代インドにおいて高級料理文化が発展しているのはどこなのか?デリーで過ごした一週間のフィールドノート
なぜか画像がアップされていなかったのでやり直しました。
そろそろ3ヶ月のインド滞在も折り返しのため、雑記を残していこうかなと思い書きます。10月からムンバイのファインダイニング「Masque」でインターンとしてキッチンに潜入し4週間が経ちました。こちらもそろそろ折り返し。書きたいことは本当にたくさんあるのですが週6で通っていて帰りは深夜なのでマジで時間がない。そちらに関しては全部終わってからまとめて書く。
そもそも「Masque」を選んだのはイギリスのメディア企業が主催する50 Best restaurantとランキングでファインダイニングとしては事実上インドナンバーワンであることと、ツテがあるのがそこだけだったからというのが理由ですが、色々と勉強になっています。
現代インドにおいて料理文化が発展しているのはどこなのか?
今回はムンバイに行くまえのデリー編。9/16〜9/24まで前哨戦としてデリーに滞在していました。デリーもムンバイもインドの大都市ですが、デリーは確かに伝統はあるのですが、いまのインドで料理的に新しい土地が生まれる場所では無いなと改めて…。短期間で色々歩き回ったこともありますが数日で喉もやられて体調もすぐれず、なんかあまりいい思い出がない。美味しいものはあるんですけど。
一応大学院のフィールドワークなので、まず自身の研究について整理しておきます。分野としては南アジアの地域研究と料理人類学(文化人類学の一種)になります。学部は西洋哲学なので人類学の理論とかはよくわかっておりませんが、社会学や人類学などは活用していきたい。
研究テーマはインド料理なのですが、中でも「モダンインド料理」というものに焦点を当てています。現代のインド料理には地域性と伝統がどう表れているのか、ムンバイのファインダイニングにおけるフィールドワークを実施して調査しています。
インドでもっとも外食産業の発展した土地ということでムンバイを選択しました。ムンバイは漁村としてのコミュニティはあったが現在ではかなり縮小しており、良くも悪くも伝統の無い土地なのでインドや世界中から人々が流入し、新しい食文化が作られています。いささか商業的すぎるときもありますがインドのレストランカルチャーとしては唯一無二の発展なのではないでしょうか?
背景として、今までインドの地域料理を調べて作り続けてきた中で、「インド料理」というものが思った以上に漠然としており定義できないということを実感したことがあります。例えば国境が生まれた瞬間に東の方のベンガル料理はバングラデシュ料理になってしまうのか。当たり前ですが言語や文化はある場所を境に変化するのではなくてグラデーションで変わっていくもの。
まあそれはある意味正しいのですが、もうちょっと先に行きたいなと。なぜなら現実問題としてインド料理はインド人にとって存在しているはずで、境界が曖昧だからそれは区別できないというわけではないのかも。
日本にいると全然見えないのですが、インドの各地域を統合した形での新たなインド料理体系の整理がいま急速に進んでいます。現代ではその流れは加速しているはずです。それを知るにはやはり現地にいかないと。インド料理の先っちょを知るために。
以下、メモ形式でダラダラと箇条書きで書いています。興味ある人はあるかも。実際のメモは人に見せられるようなものではない。、
デリー滞在フィールドメモ
9月16日
まず関空から飛行機に乗った。シェアハウスで同居しているゾノさんから毎日1分動画撮影をしてインスタグラムにアップしようぜと勢いでアカウントを作った。3ヶ月後、順調にいけば90分の映画になる。本当に続くのか?(答え:続かなかった)
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