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富岡におけるシルク産業の未来を創り、地域貢献の夢を実現するため|「どうしてパーソルダイバースへ?」Vol.3
パーソルダイバースでは、「障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。」をミッションに掲げ、多様な社員がはたらいています。
”どうしてパーソルダイバースへ?”では、全4回にわたり新卒入社の社員にインタビューを行い、就職活動中のエピソードや入社のきっかけ、当社を選んだ理由、そして今後の目標についてお届けします。
Vol.3は、2018年新卒入社のあすかさんです。※2024年6月時点の内容です。
▼以前の記事
入社の決め手は、「価値観」への共感と「そこではたらく人」の熱意|「どうしてパーソルダイバースへ?」Vol.1
「障害」と「はたらく」の軸を大切に、出会った会社はパーソルダイバースだった。|「どうしてパーソルダイバースへ?」Vol.2 2021年入社社員のグループインタビュー
あすかさん(2018年新卒入社)
大学時代にシルクの機能性を学びながら、シルクの面白さや可能性などに魅せられ、富岡製糸場のある群馬県富岡市での就職を決意。2018年にパーソルサンクスに入社(2023年4月にパーソルサンクスとパーソルチャレンジが統合しパーソルダイバース設立)。
現在は、地域と連携した障害者雇用に取り組む本部に所属。
群馬事業部 とみおか繭工房(群馬県富岡市)富岡倉庫グループでチームリーダーとして養蚕業や廃棄繭を使った商品開発、障害のある社員の職域開発や定着支援などに携わる。
2019年4月に都内から富岡市に移住し、プライベートでは2歳の男の子のママとして仕事や育児に奮闘中。
富岡におけるシルク産業の未来を創り、地域に貢献する夢を実現するために
―あすかさんが、就活の軸を決めるきっかけとなった出来事や学生時代の経験などを教えてください。
父の影響で、私は子どもの頃から自然や虫が大好きでした。
小学6年生の頃からクモの生態に興味を持ち、研究を始めました。その興味は中学や高校時代も続き、クモの糸についての研究を通して「将来は研究者になりたい」という漠然とした夢を抱くようになりました。
高校時代に東京農業大学で虫の糸を専門にされている教授がいることを知り、勇気を出してお話がしてみたいと連絡を取りました。この教授にお会いできたことが、私の将来の方向を決定づける大きなきっかけとなりました。
その後大学を受験し、見事合格。その教授の生物機能開発研究室に入りました。大学での学びの中で、シルクの機能性やお蚕の魅力にどんどん惹かれていきました。
大学1年生のときに研究室の先輩に誘われて初めて富岡製糸場(群馬県富岡市)を訪れました。そこで見た製糸場の壮大さや富岡の素晴らしい景色、そして温かい人々に感銘を受けました。
これらの経験を通じて、将来、富岡で地域や社会に貢献できる仕事に就きたいという新たな目標を見つけるきっかけとなりました。
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―その後就職活動は、どのようにされていたのですか?
富岡ではたらきたいという強い想いを持ちながら、地域創生に携われる仕事や、博物館などの新卒採用に関する情報を積極的に調べました。
同時に、就職活動を通じては様々な企業について知識を深める絶好の機会だと感じ、都内で開催されていた就活フェアやイベントには積極的に参加していました。
そんな中、大学4年のときに、教授が「世界遺産にふさわしい特産品づくり」をテーマに富岡で講演することになりました。ありがたいことに、私もこの講演で、これからのシルクについて話す機会をいただきました。
その中で、「これからのシルクを残すなら富岡しかないです!私は東京育ちですが、そのために富岡で就職したいです」と公言したんです(笑)。
講演の終わりには、当時の「とみおか繭工房」の養蚕責任者の方から「あなたにピッタリの就職先があるよ!」声をかけていただき、まさに奇跡的な出会いをしました。
その後、工房の開所が予定されていること聞き、面接を申し込み、見事採用されました。
【パーソルダイバース とみおか繭工房 妙義】
高齢化が進み次世代の担い手が課題となっていた群馬県の伝統ある養蚕業の活性化と、障害者の新たな就労の場の創出を目指し2017年に群馬県富岡市妙義町に開設されました。
工房では、養蚕(桑の栽培・管理、蚕の飼育など)をメインに繭やシルクの製品加工なども行っています。
通常では廃棄される繭を「きりゅうアート工房」でシルク成分配合の無添加石けんを製造しています。
大学での学びと情熱が実を結び、富岡でシルクの未来を創る
―夢が叶った瞬間ですね!入社から今までの業務内容や振り返って感じることなど教えてください。
入社1年目は、研修などで富岡に行く機会はありましたが、会社や事業・業界への理解を深めるために都内の複数の部署で経験を積みました。(※現在と入社後から本配属まで流れは異なります※)
そして2年目から正式に「とみおか繭工房」に配属され、同時に群馬に移住しました。
【現在の新卒入社~本配属までの流れ】※
入社後まず1か月の本社研修があり、各現場へ配属されOJTが開始となります。
※なお、2025年卒の新卒エントリーの受付は終了いたしましたが、新卒採用の詳細・今後のエントリー情報につきましては、こちらの採用ページをご確認ください。
入社数の増加に伴い研修期間を見直す議論や、入社前に配属を決定する議論なども出てきておりますので、現在の流れを細かに補足をいただく必要はないかもしれませんが、
とみおか繭工房では、これまで養蚕で捨てられていたものを有効活用し、新たな価値を吹き込む6次産業化を進めています。私は大学で学んだ知識や富岡で築いてきた人脈などを活かして、商品開発や新規事業の企画に携わっています。
若い世代にもシルクの魅力を身近に感じていただきたいという思いから、シルクを用いたアクセサリーを商品開発し、富岡製糸場の売店などで販売しています。
このプロジェクトの一環として、生糸として利用できない「くず繭」や穴の開いた繭からシルク成分を抽出し、シルク配合の石けんも製造しています。
さらに、シルク産業の副産物として大量に廃棄される桑の枝に目を向けました。お蚕の餌となる桑の葉は豊富に使用されますが、その枝は捨てられてしまいます。
私たちはこの桑の枝を活用し、桑和紙を使った商品開発やワークショップを開催することで、エシカルな取り組みを積極的に展開しています。
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ワークショップで制作した「桑和紙の刺繍メッセージカード」
【Merci Cocon & Café(メルシーココン&カフェ)】
住所:群馬県富岡市富岡1450-1
電話:0274-67-5591
定休日:毎週水曜日(祝日の場合はその翌日)
〇ワークショップ
開催日:日・月
受付時間:11:00〜15:00
参加料 :各1,500円~/1回
メニュー:まゆ玉入りハーバリウム作り、桑和紙型染め体験、シルク組みひもブレスレット作り など。
※体験メニューは季節によって異なります。詳しくはお電話でお尋ねください。
これらの活動を通じて、富岡の伝統的産業に新たな命を吹き込み、それを事業として地域に貢献することや、障害のある社員も安心してはたらけるように、安全で簡単にできる方法を模索しながら、みんなで様々な困難を乗り越えて、今の形を作ってきました。
富岡での仕事は私にとって大きな挑戦でしたが、得られる充実感も大きく、入社から6年目を迎えた今でも毎日が新しい発見と学びの連続です。
―出産や育休から昨年4月に復帰、チームリーダーとして役割も増えましたね。
復帰後は時短勤務からスタート。その年の下期にはサブリーダーとして、さらに今年度からはチームリーダーに就任しました。
評価や信頼は自信につながり、会社や地域に貢献していきたいという想いが一層強くなっています。
子どもが小さいため、突発的な保育園からの呼び出しなどがあった場合にも、理解とサポートがある環境で仕事に取り組めること、また、直属の上司を始めとした周りの方が、新しい挑戦を応援し、協力してくれることが大きな支えになっています。
これからもこの感謝の気持ちを胸に、さらに精進していきたいと強く感じています。
―パーソルダイバースでは半期に1回、優秀な取り組みを表彰する制度があります。
あすかさんがリーダーとして推進した取り組みが表彰されました。
私たちのグループは、廃棄される桑の枝を活用して、新商品として桑和紙を使ったクラフト製品を制作しました。
これによって、私たちの取り組みや伝統産業への理解を深めてもらい、ブランディングに寄与したいと考えました。
障害のある社員が一定の品質で業務を行えるように、工程やレシピを全て見直し、数多くの試行錯誤を繰り返しました。
特に苦労したところは、原料から手作りの手漉きの和紙に印刷するために、紙の表面をできる限りなめらかにすることでした。
その中で、障害のある社員の一人が持つ特性が光りました。
この社員は、どんな作業でも丁寧で綿密にこなす特性があり、その社員が制作した桑和紙は、表面がなめらかなものが多いことに気がつきました。細かい刷毛の動かし方に違いがあることを発見し、その技術を担当社員で共有することで、品質の向上を実現することができました。
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2階はイベントスペースと製品などを製作するクラフト作業場になっている
この取り組みは、とみおか繭工房のメンバーのほか、東京本社のメンバーなど、様々な連携により実現できました。
どの一人が欠けても成し遂げられなかったと感じています。
特に、障害のある社員の強みを活かすことができた取り組みであったため、こうして評価をいただけたことをとてもうれしく思います。
―それでは最後に、就職・転職活動中の皆さんにメッセージをお願いします。
当社は「障害者雇用を成功させる。そして、その先へ。」という明確なミッションにより、社員が同じ方向を向いて取り組みやすい環境が整っています。
また、私たちは障害のある方々や障害者雇用に取り組む企業や地域など、幅広い障害者支援事業を展開しています。
そのため、職域の幅が広いことが特徴的です。
私は“夢”や“やりたい事”をみつけ、自分を知るために、興味があることがあれば、積極的に行動することを心がけてきました。
だからこそ大学で学んだ知識を活かし、地域に貢献したい!という夢と、会社の事業が運命的にマッチングしたんだと思います。
新しい一歩を踏み出すのはとても勇気が必要ですが、踏み出してしまえば、その選択をして「よかった」と感じることが多くありました。
家族や友達と離れ、富岡に移住した当初は、知らない土地で人間関係をどう築いていけばよいか悩んだ時期もありました。
でも、今では地元の方々と同じように富岡への愛着が強く、魅力やおいしいお店、何でも語れる自信があります。
新しい経験や人との出会いを大切に、それを積み重ねることで、自分の夢に近づくことを身をもって経験しました。
これからも伝統的な養蚕を残しつつ、最先端のシルクと富岡の魅力をたくさんの人に広めていきたいと思っています。
皆さんもぜひ、勇気を出して積極的に行動し、一歩踏み出してみてください。その一歩が未来を切り拓く貴重なきっかけになると思います。
あすかさん、ありがとうございました!
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入社の決め手は、「価値観」への共感と「そこではたらく人」の熱意|「どうしてパーソルダイバースへ?」Vol.1
「障害」と「はたらく」の軸を大切に、出会った会社はパーソルダイバースだった。|「どうしてパーソルダイバースへ?」Vol.2 2021年入社3名グループインタビュー
パーソルダイバースは「グループ障害者雇用事業」と「対外支援事業」の2つの領域で事業を展開しています。障害者雇用に関する豊富な知見とノウハウを保有し、個人・法人・支援機関・自治体など多様なステークホルダーの皆さまとともに障害者雇用の可能性拡大に努めています。