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障害者採用と一般の中途採用の違いって?障害者採用「ならでは」を思うとき
こんにちは、パーソルダイバースのいなとみです。
みなさん、中途採用と障害者採用の違いってイメージつきますか?
唐突ですがわたくし、当社へ転職する前は一般向けのエージェントで営業を行っておりまして、今日は「これって障害者領域ならではだなあ」と思ったアレコレについて書いてみたいと思います。
ならでは①:個性のるつぼ。障害種別がものすごく多い
現在、障害者総合支援法の対象となる疾病は合計366種類あります。この数のインパクトだけでもなかなかなのものです。
さらに障害に関する分類の代表的なものとして、障害者手帳において障害の度合いで分類をする「等級」という制度があり、図にすると以下のようになります。
何が言いたいかというと、疾病名や障害名、その等級だけでは測れない差は多くあります。
その人の数だけ特性の数があると思った方が現状にあっているような気もします。
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ちなみにここ、「難しそう…」と思っていただきたくて書いてるのではありません。
「奥深い!面白い!」と思っていただきたいところです。
先天性/後天性問わず障害特性のある人たちは日々自分の特性と付き合いながら、日常生活を送っています。障害は個性です、と表現してしまうと語弊を生んでしまいそうですが、障害特性の数だけ「ならでは」の視点があって、面接の際などで「ならでは」の視点や「ならでは」の自分の取扱説明書をお話されている場面に遭遇すると、ダイバーシティをぐっと近くに感じます。
ならでは②:障害者領域に歴史あり。年齢構成が興味深い
「いつものキャリア採用より応募で来る人の年齢構成が高いんだよね?」
中途採用担当と兼務で障害者採用をはじめられた人事の方から頂くお声のTOP5以内に入るあるあるコメントです。わたしも入社時はおんなじことを思いました。
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上図は障害種類を4つに分けており、身体障害/精神障害/発達障害/知的障害と分類しています。ご注目頂きたいのは左上の身体障害者の年齢分布でして、50歳以上の比率が半数以上あり、他障害に比べて高い年齢構成です。
身体障害者の場合は後天的な怪我や病気等によって手帳を取る方が多く、加齢と共に健康リスクは上がっていく傾向もあるので他障害と比較して年齢構成が高くなるんです。みんな等しく歳はとるし、怪我も病気も誰の身に起きてもおかしくないと思うと、障害って身近だなとこの図を見るといつも思います。
対して左下の発達障害者の年齢分布はとても若いんですよね。
これも歴史を物語る構成でして、最近は発達障害をテーマにしたメディアや、著名人が発達障害があることを開示する機会が増えたことで、発達障害の認知が進み、「もしかしたらこれは発達障害の特徴かもしれない」と若いうちから気づくきっかけも増えたことが原因のひとつと言われています。
発達障害という言葉になじみが出てきたことと、それが必ずしもネガティブなものではないという認知が進んできた証拠なのだろうなと思うと、少しづつ社会は良い方向に進んでいるんだなと嬉しい気持ちになります。
ならでは③:視点は個人?企業?母集団形成の現場
母集団形成の点でも一般の中途採用とギャップを感じる瞬間はありました。
一般向けのエージェントで営業をしていた際のライバルは別エージェントでした。対して障害者領域ではその限りではなく、ハローワークや就労移行支援事業所、特別支援学校やそれ以外の福祉機関など採用ルートは多岐に渡ります。
福祉の側面が強いが故か、企業<求職者視点という思想の団体も多くあり、企業/個人双方の満足を前提とするエージェントとのスタンスの違いに驚いたりもしました。(あくまでも個人の見解です&良し悪しを問う意図はまったくありません) いざ選考となった際にも一般の中途採用と異なる着目点が多数発生するので、エージェントとしての価値発揮の機会が増えて嬉しい!となっています。いつか選考現場の話もお伝えしてみたいものです。
障害者採用をすると、見える世界が変わってくる
「ならでは」を3つほどあげてみましたが、各テーマごとに解説noteを書きたいくらいにまだまだ奥深さのある障害者採用。
だからこそ扉を開けるときに躊躇してしまうかもしれませんが、採用に取り組めば取り組むほど、普段のビジネスの場で遭遇する機会が少ない人たちと仕事をして新たな視点を発見したり、社会の構造について熟考するきっかけに出会ったり、障害受傷はすぐ身近にあるのだとふと気づいたり、するすると見える世界が拡がっていく感覚がわたしはすごくありました。
個人的にはとても価値のある体験だったので、同じ体験をシェアできる方が増えたらいいなと今もこれからも思っています。では!
※追伸※
障害者採用エージェントについてもっと知りたくなったら、いつでもこちらへご連絡ください!
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