【ドイツバレエ留学】 食事のこと 1
行く前は、「毎日の食事も、スーパーで冷凍食品や出来合いのものを買ってしのげばいいから。食事もちゃんとしようと考えるのは落ち着いてからね」
と言ってあった。いきなり言葉も知らない国で初めての一人暮らし。
とにかく生活でいっぱいいっぱいになってしまうことを懸念していた。
掃除は休みの日にまとめてやればいい。
生活のあれやこれやは、慣れてから徐々にできるようにしていけばいいから無理せず自分のペースでね。
と送り出したのだが。
学校が始まって2日目のLINE
母「お昼ごはんは、パンと水だけでもいいから持っていきなね」
娘「サンドイッチ作ったよ!」
母「え?具は火を通したやつ?」
娘「うん!」
母「冷めてからラップに包むんだよ。傷まないように」
娘「遅い」
母「今からでも包み直して。湯気があるうちに包むと水分で傷んじゃうから。あと電子レンジ使う時は、アルミホイルとってからチンしないと火事になるからね。」
こんなLINEを繰り広げていた。
まさかあの偏食の娘がお弁当を作るだなんて予想だにしていなくて。
留学前のニート期間に料理も少しは教えたっけ?教えたというほどのものは教えてない。水道水は飲むな、沸かしてから使うかミネラルウォーターを買いなよくらい。
お弁当とか食材の見分け方とか腐敗とか保存方法とか保存期間とか、
油の後始末とか調理器具のあれやこれや、
ああああああ、何も教えてないではないか。私。
娘が自分で弁当をつくるなど喜ばしいことなのに、もう不安しかない。
「こっちは果物がすごく安いよ。りんごが6個で1ユーロ!
桃も売ってた!日本の桃と形がちがうけど安いし皮もむかなくていいしめちゃめちゃ美味しい!
とりあえず、ライ麦パンと果物とヨーグルトを朝ごはんにする。これで生きていける!よかった!」
と、本人は能天気だった。
その能天気で偏食だった娘。
この後、日本食に執着をみせるようになり、栄養学にはまり、
まるで靴下を干すかのように部屋で大根を干し、納豆をつくったりするようになるのだった。
なぜにドイツで。
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