「おもちゃとジェンダー」社会課題を子ども達はどう捉える?『ピートラ』Vol.78
ピープルで商品企画をずっとやってきて20年の、イノベ乗組員ましもんです。
ピープルのパーパス「子どもの好奇心がはじける瞬間をつくりたい」
を実現するために、好奇心パワーあふれる小学生との実践授業を去年一年模索してきました。
(子どもPeopleプロジェクトについて詳しくは以下)
2年目は何を目的に進行しようか、
企画の仕事はが、明確な売り上げ目標など成果物がわかりやすいのに対し、子どもとの活動は、たくさんの発見や視点の広がりがありピープルのパーパスを体現できている自信はあるものの、会社に対しての成果がとても見えにくく、今後の方向性に悩んでいました。
その節は、私の悩みの呟きにたくさんの反応ありがとうございました。
いろんな人に相談した結果(ピープルはフラットに代表にですらちょっと相談、、ができてしまいます!)、
今年は、
ピープルがおもちゃメーカーとして解決の一端を担いたい社会課題「おもちゃとジェンダー」について、小学生と一緒に考えて世の中に発信することを優先して取り組もう!と決断しました。
入社から企画しかしたことのない私にとって、ピープルの想いを社会に発信し、成果を長期目線で捉える広報の仕事は新たな挑戦になります。
でも、好奇心ドリブンな子どもたちも仲間になってその活動をしてくれるのであれば心強い!小学生のパワーに引っ張ってもらいながら活動をスタートさせています。
前段が長くなりましたが、今日はその様子をご紹介。
ピンクは女の色?
昨年も、「おもちゃとジェンダー」テーマで子ども達に性別にかかわらず遊べる新しいアイディアを考えてもらう実践授業を実施しました。
当時1年生だった子ども達からは、性別に限らず多様な人が楽しめる視点でアイディアがたくさん出てきました。
今年2年生になった子ども達、去年の振り返りも兼ねて、男、女の概念を改めて聞いてみると、あれれ?
「ピンクはおんなのいろ」「バスケットボールはおとこがすき」、、、
いろんなジェンダーバイアスが出てきました。
子ども達のこの概念はどこから形成されたものだろうか?意外と子ども達の身の回りにも、ジェンダーバイアスの課題はたくさんあるのかもしれない。そんな得体のしれない課題の大きさを感じるところから今年のプロジェクトは始まりました。
好きなおもちゃで遊んだらええやん!
性別で遊びやおもちゃを我慢して欲しくない!好奇心のままにおもちゃで遊んで欲しい!
ピートラ機チョーこと、代表自ら授業であつい想いを伝えました。
ピートラではお馴染みの代表の次男くんが、人形遊びをするのが恥ずかしい、、と好きだった遊びを性別で我慢しようとしていたエピソードに対しては、
「好きなおもちゃで遊んだらええやん!」
「そのままでいいよ」などなど、素敵な言葉がいっぱい出てきました。
それでも、
どんなおもちゃも性別関係なく自由に遊んでいいか?
の問いかけに対しては、
「ネイルのおもちゃって男が遊んでもいいのかな?」
「かいじゅうのおもちゃって女が遊んでもいいのかな?」
時折、これまでのバイアスとの葛藤が言葉としても出ていたのが印象的でした。
私も我慢したことあるわ!!
男の子も女の子も関係なく自由に好きなおもちゃで遊べたほうがいいと頭では分かりつつも、社会のバイアスに従うべきか、思考がいったりきたりする様子は随所に見られ、おもちゃとジェンダーバイアスの根深さを感じます。
パッケージなしのおもちゃを見せると、ほぼ全員が「遊びたい」「欲しい」だったのに対して、パッケージありの売り場を見せると、性別に偏って明らかにテンションが下がることをクラス全員で実際に体験し、
ジェンダーバイアスでおもちゃの選択が制限されている
という社会課題を自分ごとに捉えていく子ども達。
「私もお母さんに男のだよと言われて、やめたことあるわ」
「遊びたい遊びたい!の気持ちがこの売り場見たらシューンってなるわ」
子ども達の発言から、大人側が無意識に子ども達の好奇心に蓋をしてしまっている責任の重さを感じて、私自身も自分ごととして反省。
それでも、自分で決めて自由に選んでいい!その大人の後押しがあるだけで、今自分がジェンダーバイアスの発言されて好きな遊びを悩んでいるお友達に出会ったらどうする?と問いかけると
「自分で決めていいよ」「好きなもので遊べばいいんだよ」
そんな心強い発言がうまれ、伝えることの大事さを実感しました。
「おもちゃとジェンダー」子ども大使としての取材活動がスタート!!
「おもちゃとジェンダー」の課題が身近なことを実感した子ども達。
今だったら、自分たちが、過去我慢しちゃった自分のようにこれから我慢してしまう子が自由におもちゃを選べるように後押しすることができるかもしれない!
ピープルがおもちゃメーカーとして責任を感じている「おもちゃとジェンダー」の課題を一緒になって考え、解決に向けて自分ができることをやってみたい!
数回の授業を通して全員が「おもちゃとジェンダー」子ども大使に立候補してくれました。
これからの世の中を作る子ども達が、この課題に取り組んで発信してくれることこそが解決の近道になるはず!
これから長い夏休み。
子ども達は、おもちゃとジェンダーバイアスの課題がどんなところにあるのか、身近な場所や人に取材し、自分たちができることを考えてくれます。
夏休みだからこそ、いろんなところに行って、いろんな人に聞いて、おもちゃとジェンダーの課題をまた別の視点で捉えることでしょう。
そこから子ども達が何を感じ何を発信するのか、とても楽しみです。
その様子はまた次回お伝えします!
(この活動のスタートをリリースでも発信しました)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000195.000045493.html
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